Backpackの凡人

我が町、Iowa City
一応紹介しときましょか。
本当にいい場所なんです。
凡人の永遠の心のふるさとになるでしょう。
いいでしょうか?まず大事なことはアイオワ州を認識して欲しいということです。我が心のふるさとはアイオワ州です。
いいですね?オハイオではなく、アイダホでもありません。場所はアメリカの中西部、ミシシッピ以西では最も開拓が早くから始まった場所で偉大(!)な農業州です。
アイオワというところはとにかく寒い
アメリカは何処でも冬寒いものですが、ここアイオワもそうです。
が、その様子は春になると一変します。凡人宅もカラフルな季節到来で
凡人宅周辺も色とりどりに
一変してしまうのです。
冬も終わり心も大きく大きくなります。

ベタを里親さんから買いました。見てください!凡人の知る限り最も美しいベタ君です。もうちょっと背びれ、尾びれが大きく、尻尾が完璧に開けば立派なハーフムーンの帝王として君臨できるくらいの逸材だと思います。このクラスのものとしては45ドルの激安価格でした。フレアリングするその姿はまさに生花という感じです。
自宅から窓の外を眺めてみても
冬とは全く様相が異なります。
大学に向かってみましょうか。凡人のアパートから出てみましょう。ここはアパートの入り口で
そこの階段を下りるとこんな感じです。
階段の両脇には芝と木が
植えてあります。
部屋は日本で言う2LDKなのですが、アイオワとしては値段が高い場所であるため、アパーとはいつも空きがあるようです。いつもmove in specialの看板立ってます。ま、でも値段は西海岸、東海岸の同レベルのものの1/2〜1/3位の値段でしょう。
最初は何もない場所と思ってましたが住めば都。いまではここが大好きです。この白い建物が我が家です。
この場所のもつ静けさと
あふれる自然にどれだけ心は安らぐことか。毎日、この木にとまっている小鳥達のさえずりが目覚まし時計です。この鳥達、特に凡人の部屋の前の木が好きでいつも30匹くらいがピーチク、パーチク騒ぐのです。ま、目覚まし時計より品があるか。
辺りには何処にでもリスや野うさぎがいます。本当に何処にでも。時に自宅そばでもアライグマや、鹿と遭遇したりもします。
ことに、この場所の春を告げるのは野うさぎです。リスは冬場も見かけることがありますが、野うさぎが辺りを駆け回りはじめるのは、まさにこの場所の春そのものです。特に子供の野うさぎは強烈に可愛らしく、春しかいません。春を告げる妖精、天使といった感じがします。
ガチョウとかも沢山います。これ野生のガチョウなのですが、人を怖がりません。

※写真のおっちゃんは典型的Iowanの体格です。Iowanは太った人が多いです。アメリカ人全体が太ってるというのが正解かもしれんですけど、Iowaは全米3位のデブ率らしいです。食費が安すぎることが原因だと思います。
リスは春のみならず、冬も暖かければ外に出てきます。彼らは動きが実に素早い。
ここは凡人が大学に行く時に使うバスの停留場です。停留場は凡人宅の目の前、歩いて30秒の場所です。写真左の鉄柱がバス停の看板の支柱なんです。バスは冬場だけ使います。春以降は歩く(20分)か、自転車(5分)を使ってます。
今回はちょっとあるいて大学まで行ってみましょうか。
ゆるやかな坂を
のぼりきって
下っていきます。
何処もかしこのそうですが、芝生は綺麗に手入れされています。芝生を整備しておくのはアメリカ人の常識です。芝は寒冷地用のKentucky Blue Grassが殆どです。
トコトコと歩きます。この辺は春、冬はつまらない景色ですが
秋は絶景になります。今度秋に再度紹介したいものです。
凡人、Lazyなのでいつのショートカットの道使っています。この小さな橋の向こうの左右に向かう黒いものは線路です。ここをちょっと歩くと近道になるのです。
気分はStand by meですが、ここは凡人の肝心要の通勤路。
やがて小さな小さな公園に差し掛かりますので
そこを横切って
歩いてくのです。
ここはとても緑豊かで
静かな場所です。
このBBQサイト実に綺麗です。殆ど誰も使ってないからかな。笑。時にココで一休みして通勤前に本読んでたりします。
だってこの周囲
凡人の好きな雰囲気の場所なんですから。
そうこうしてちょっと歩いてくと大学構内に入っていきます。
大学構内は緑が
とても豊かです。
アメリカの大学なんて何処もそうですが
緑豊かというよりは
森の中に大学が
あるといった
そんな雰囲気と
言えるでしょう。
ちょうど日本の北海道大学がこんな雰囲気を少しだけ持ってます。
そんな中にそびえる近代的ビル
これが我が職場です。
Medical Education & Biomedical Research Facility
通称MEBRF
この建物の一階、二階は学生さんの教育のためのセミナー室。三階、四階が研究室もろもろです。この三階が我が研究室になってます。

ちなみにこの場所って驚異的な進歩を遂げています。最初、何にもない場所にいきなりMedical Laboratoryを建てたところから歴史がはじまったんです。
年間NIH予算からだけでも150億円以上が毎年投入されてます。日本の母校九大より遥かに研究費持ってます。もっとも人件費がアメリカは高いですけど。
ちなみに建物は病院群、研究所群すべて地元の金持ちさんの寄付だけで建てられています。
我がラボは15-20人くらいの集団です。MDは自分ひとりだけ、あとはボスのCurt含めてみんな純粋なPhDばっかしです。日本人は自分ひとり。

ちなみに凡人、ここで机とパソコン一台、それに実験用のスペース、テーブルまるごといっちょ、自分専用の分を勤務初日からもらいました。日本では考えられない待遇でした。日本の医者の方が比較にならないくらいに冷遇されてます。
Iowaの町自体も、研究所もこのとおり、まったく日本とは別世界です。
ラボの向こうに
テクテクと
歩いていくと
川があります。
ミシシッピ川の支流、Iowa Riverです。
冬場は寒くて、この川がガチガチに凍ってしまうのです。
その川の向こうにキャンパスのシンボルである
Old Capitolがあります。かつてIowa Cityは州の州都だったのです。今の州都はDes Moines(デモイン)です。デモインはフランスの町の名前です。Iowaはフランスや、ドイツからの移民によって開発されてきたのです。
Iowa Cityは今では研究学園都市として特化されている場所です。町の平均年齢は30歳弱。90%ちかくが白人の世界。差別等は全くなく、人のいい場所です。夜中独りで歩いても何の問題もないくらいに安全です。
映画Stand by meで4人の子供の友人達が線路を歩く風景中に、人の心の原風景があるように、凡人はこの線路を歩いて大学に毎日通勤してきました。今は春ですが、こうしてみると、心まで停滞してしまう冬の景色が懐かしくも、美しくみえてしまいます。
今度は同じ景色を最も美しい
秋に紹介できれば...とそう思います。
  時間があるかなぁ?ないか...


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