Backpackの凡人



これぞ、ロッキー山脈!

いやはや、すっかり更新作業さぼってました凡人です。(実に2ヶ月ぶりの更新)さぼってたというか、ここ一ヶ月は本読み込んでました。今読まんでいつ読むか!っちゅう気合でよんでました。英語の奴。全9巻の奴のうち8冊読み終わったのでそろそろ、久しぶりに凡人サイトの更新でもしとくか、というわけでひとつ。かなり、コンテンツが堪ってるんでこれから頑張ります。えー、はじめにコロラド巡業の旅の第一弾といきましょうか。

コロラドはアメリカで凡人の一番好きな州です。2005年度における小テーマはLongs Peakに登るという、単純明快なものです。Longs Peakは高度4400mくらい。大体、凡人は経験的に3500mこえるとジッとしていても息が上がり眩暈、激しい頭痛に見舞われます。高山病初期症状です。これではLongs Peakはとてもじゃないが登れない、っちゅうことで高所順応が必須であるという考えに至りました。4月のことです。従って、5月、6月の週末ごとにコロラドに行って自らを高所順応させよう、そして7月に登ろうと、そう考えてました。大平原プレイリーを西へ連続運転13時間。
ロッキー山脈へと至ります。
デンバーから西に1時間ほどI-70を西に入ると、I-70沿いには沢山のリゾートタウンがあります。
そんな中のひとつがジョージタウンという小さな町です。ここはマウント・エバンスと中心とする原生林保護区に指定されていて沢山の4000m超の山があります。ジョージタウンはその登山Gate Cityとしての性格を持ちます。(他に、町を回るひなびた汽車とかあります)
ここジョージタウンは周囲を山に囲まれた、まさにロッキー山脈山中の町なのです。
この町から特に美しいとされる場所へ至る道路があります。この町から南へGuanella Passという峠へと至り、更に山を越えていく道路です。今回は、ちょいとココのドライブ楽しむついでに自らを高所順応させとこう、こう考えました。時間は、この日の昼過ぎまでしかありません、Iowaに午後は帰り始めなければならないのです。時間にして7-8時間ですが、出来る限りのことをやって限界に迫ろうか、と考えました。
道路は大変美しい山々を貫いて峠へと向かいます。
最初だけ少し舗装道路ですが、あとは未舗装の砂利道。かなりの悪路ですが前輪駆動のポンコツ凡人カローラ号でもOKでした。
何度も何度もスイッチバックの繰り返しですが、それでも急勾配で山肌を登っていきます。5月、先週はフロリダの泉で夏を満喫したっちゅうのに、ここでは周囲の山は雪をかぶってそうです。
道々沢山の湖があって沢山の釣り人がいました。
針葉樹林の森をぬける砂利道を


ガタン、ゴトン、ガタガタ、ゴン

と爽快(?)に運転しながら進むと山は益々、周囲に迫ってきました。
”おー、新雪じゃ。”

昨日、ジョージタウンの近くでキャンプしましたが夜は雪が降っていました。その雪が、まだ綿帽子のようにかぶってます。5月というのに新雪、高度が高度なので雪が降るのです。
砂利道は国有林、原生林保護区等では常識です。はっきり言って悪路ですからある程度、Outdoorに慣れ親しんだ人しか入ってこないのです。それだけIsolateされた雰囲気になるので砂利道の先は凡人大好きです。30分ほど走ると針葉樹林が周囲からなくなり、剥き出しの大地、岩の登場です。
”ブワ!すげー山じゃ”

砂利道の先に忽然と姿を現したそびえる山、これがGuanella峠の横にあるGuanella Peakなんでしょう。整然と広がる針葉樹林とむき出しの岩山、典型的ロッキー山脈の姿です。
峠に至ると、そこはとても広い高原がありました。そしてその先に、先のGuanella Peakがそびえてます。峠にある駐車場からは他より群を抜いて高い実に勇壮な山の姿が異様に美しい感じでした。よっしゃ、一発登ったろう。この山、高度4200m以上ありますが、車でかなり悪路を登ってきたので既にこの駐車場=Trail(登山道)の出発点は森林限界点の上です。
ですから、目の前に広がる高原はツンドラ主体で、所々にとても丈の低いタイガの森があるだけです。むつかしい言葉で言うと、よく伝わりませんね。えー、要するに何もなくって広々してて、爽快なんです。森林浴も悪いとは言いませんが、何時間歩いても森林ばっかりだと気分的にまいってきます。その点、この岩場と言うのは登るものの心を掻き立ててくれます。特に頂上付近の雪は、凡人のような無謀者をひきつける怪しい魅力に満ちてるのです。一応、凡人、
”美しいものはどこか危ない(笑)”
という鉄則を心に抱きながらも、今日の4-5時間の時間はこの山に賭けよう、そう決心して
駐車場を去り、
登山道Trailに入っていきました。この一体は先の述べたようにMount Evans Wilderness(エバンス山原生林保護区)として保護されてますので、看板の注意に従って、かつ
トレイルを使用する為のRegistration登録をしておく必要があります。Registrationをしておく、といっても箱の中に入った所定の用紙に必要事項書き込んで残しておくだけです。これはWilderness原生林保護区に入る際には共通の手続きです。
目の前に広がる広大なツンドラの高原には
春の息吹が目につきました。
はかない美しさを壊さぬよう、凡人トレイルをおとなしく爆進
丈の低い木立はまだ新芽もつけておらず、周囲の山々の残雪に
去りゆく冬の後ろ姿を感じながらのハイキングというのは実に爽快でした。
太陽はまぶしくてりつけるのに、外気はまだ肌寒いのです。長距離歩くには最適の環境です。

”あー、気もちんよかーねぇー”
ロッキー相手に、一種、健全なエクスタシー状態ですな。笑 こういう非日常を自分の意思で創造できることは凡人冥利に尽きます。
雪解け水に足元が泥だらけであろうと、
エクスタシーはエクスタシーじゃい。凡人、我が道を爆進
高原にはいくつかの小さな湖、湿地があったり
雪の広がる一角があったりで、大半の場所はビショビショ、ベチョベチョ。
気の利いたことに板張りの歩道があったりしました。Wildernessなんだから、こんなことしなくってもいいのにと思いますが、ま、早く歩けるのは有難い。
所どころ雪解け水が小川となって流れていて
トレイルも水没してました。

”こういうとこを、ジャブジャブ歩いていくのってかえって楽しいんだよな。”

きちんと準備しとけば、泥道も水路もそれが長い道中のちょっとした変化の一部でありかえって楽しいもんです。こんなんでマイッテたらなんもできません。
トレイル周囲に広がる景色を体に感じながらの高原ハイキングは最高でした。
やがて、低い潅木、ツンドラの広がる平坦な高原を通り抜け、トレイルは山、岩場へと至ります。こっからが本当の
ロッキー山脈の味です。ロッキー山脈の登山は森に囲まれた土の上を歩くというより、開放された岩場を歩くという感じなのです。
天に至るかに思えるそのトレイルは
遂に雪の世界に突入〜
”アイゼン持って来るんだった...忘れとったばい”

一歩、一歩滑らぬように
注意しながら進むのも味わい深いものです。凡人レベルの素人でも、この程度の傾斜だから雪山でも登れるのです。ま、ここの雪の深さは50cmはありますけどね。
”いやぁ、第一難関を素人ながら、よー登りきった”

と、自分にご褒美でここでハイチュウ一個食べました。
ハイチュウをモグモグ食べながら見渡した景色の美しいこと、美しいこと
思えば雪の積もった山を登った経験はゼロ。この経験は自分の人生で初めてのことなんだなぁ... ロッキー山脈に面と対峙している自分の姿を思いました。
”自分もやれば、なんかできるっちゅうこった。ウム。”
その先は完全に一本の木もないツンドラのみが広がる世界。
遠く見渡すロッキーの山々はあまりにも美しくってついつい見とれてしまうのか...

 それとも
足場がゴロゴロしていて悪い為に歩くのが遅いのか...

凡人とてもスローペースでした。あ、高所でキツイんだ... 体が追いついとらんのやな。これも訓練、訓練。
足元にロッキーの岩、眼下に広がる残雪と山肌のコントラストのまぶしい世界
これは今まで経験したどんな登山とも全く違った強烈なインパクトを与えてくれました。トレイルもボチボチ雪をかぶったり凍っったりしてます。
”この頂上が4200m少々なのか”

きっと、相手を睨み上げました。
相手もさる物、簡単には頂上を明け渡しません。5月の今、まだまだこの高度では寒いのです。Iowaはもう夏の熱気なんだけどな...こうも違うものか...
”ま、ボチボチ歩いていこかぁ。”

凡人、爆進ペースもすっかり落ち、トロトロと登っていったのでした。
この場所、とても人気のある場所らしく沢山の人たちが登ってました。このヒトはソロの男性。凡人同様のスタイルです。
この子達は女の子3人。全員、我が州アイオワから来てた子達でした。大学生最後の休暇といってキャッキャ騒いでました。きっと、卒業旅行を共にする仲良し3人組なんだろうと思います。5月から8月までは休みですからね。最後のいい思いで作っとくべきですよ。このくらいの歳の時は。いろいろととても共感できる子達で長々話ししました。最後に何枚か写真撮ってやったりしながら。
こっちは女性のソロの方ですね。アメリカの女性はフロンティア精神にあふれてます。ま、この山は4200mとはいえ難しいモノではないですから、無理ではないでしょうが、それでも女性一人でというのには感心します。こういうソロのスタイルでやる女性は例外なく白人です。他の人でソロでやってるのは見たことありません。
景色があまりにも美しく、
高所できつく、
時間が非常に限られている、
ために凡人、すっかり頂上を制覇する意欲なしになってしまい、完全に途中休み休みしながらだったもんですから、





(2人の登山家、見えますか?)
沢山の人に追い抜かれました。






(上の写真の2人です。)
それにしても、この場所





(上の写真の2人です。)
でっかい場所です。




(上の写真の2人です。見えますか?)
凡人があまりにもチンタラ歩いてたものですから、実際に沢山の人に追い抜かれましたが、凡人を追い抜いたのは人だけではありませんでした。

見てください。これは駐車場付近で撮った写真ですが、犬くんです。彼のイデタチ、完全なBackpackerですね。Backpackしょってますよ。単にハイキングする犬はNational Forest等で沢山見かけますが、Backpackerの犬って初めて見かけましたよ。
犬はここでは結構見かけましたが、そんな犬くんに
凡人は追い抜かれ、





(前の人の足元にいるのが上の犬くんです)
凡人、なんとも








(前の人の足元にいるのが上の犬くんです)
情けない限りでした。










(前の人の足元にいるのが上の犬くんです)
山を制覇するには着実に登ることが重要です。特に高い山の場合、完全に高所順応できてないのであればゆっくり登るのは最も重要なことのひとつです。
Slow, but sure

そういきたいものです。それでも高山病でダメなら一旦下りて高度を下げて順応させてから、再トライするしかありません。もし高所順応が十分できていればスピード勝負できますが、、完全な高所順応というのは実に難しいのです。凡人は経験的に非常に高所に弱いので今回は残念ですが、ココで撤退。もし、時間があと2時間あれば登れたと思いますがその点は残念でした。






(登山してる人、見えますか?)
ああ、でもねぇ

内心、残念という気持ち、実は大して大きくありませんでした。というのも、
雪かぶる断崖絶壁のこの頂上に
真っ向から対峙して、
なんか、それだけでも満足したんです。
そのくらいにロッキーの山々は、
凡人の心の隅々まで満たしてくれました。

”ああ、短い時間だったけど来てよかったよ。ロッキー山脈を感じることができたんだからさぁ...”

周囲、360度+α(≒380度くらい)の眺望。どこも雪山。こんな景色見たの初めてで凡人、心底感動しました。


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