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2005年、冬です。この年、アメリカは暖冬。とある天気のいい週末、例によって長距離運転 |
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西に10数時間進むと山に入ります。 |
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凡人がアメリカで一番好きな場所。コロラド州はロッキー山脈です。ある場所では山を削る川が |
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巨大な谷を |
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なしています。 |
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標高は軽く2000m、越えている場所なのですが、暖冬のこの年、ココまで来てすらあまり雪がありません。。。 |
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んー、ロッキー山脈の積雪ですらこんなもんなんかな?と、ちょっと残念な感じですが、 |
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積雪は完全じゃないけど、景色はなかなかのもんです。 |
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と、それに見とれていると警察にやられますので運転にはご注意を。 |
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景色は更にロッキー山脈の奥地に入るに連れて大変な美しさになってきました。整然とした静かな針葉樹の広がりがあって、その上に |
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ロッキーの山々に岩と雪の交差する色が目に映えました。まだ、完全な雪の世界ではないですけど美しいもんです。 |
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そしてトンネルを抜けると、そこは |
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雪国でした。完璧にね。 |
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日本では見ることのできない銀世界がどこまでも、どこまでも |
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続きました。 |
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そこはアッチコッチにスキーゲレンデがある場所でした。ロッキー山脈の中枢にあるコロラド州の平均標高は実に2000m超。アメリカでもっとも標高の高い州、そこがコロラドなのです。 |
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コロラド州というところは凡人がアメリカで一番好きな州。ここはいつ訪れても |
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凡人の心を感動で |
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満たしてくれます。 |
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Vail Passという峠を越えるとそこにあるのが |
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Vailの町です。アメリカで最もスキーで人気がある場所です。 |
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高速道路沿いにあったInforamtionセンターで情報入手。ホテルのこと聞いたら、一泊200ドル〜だと。(冗談じゃない。1時間、西に行けばGlenwood
Springsの町に沢山の安いモーテル群がありますから、ここでは泊まるべきではないですな。)ま、運がよければ安いのをここで紹介してもらえます。ここでVailの基本的情報を全て入手しました。 |
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このInformation centerそばにある駐車場に車を停めて |
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チョイと歩いた先がすでにVailの中枢で |
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スキーの世界です。 |
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このVailについて基本的情報(2005年現在)を並べときましょう。
・単独では北米最大幅のスキーコースを持つ(本当の最大はカナダのWislerじゃないかな?と思います)
・スキーリフト数32
・スキートレイル数194
・リフト麓標高2475m
・スキーコース平均標高3125m
・スキーコース最高標高3527m
・総スキーコース面積2140ヘクタール
・最長(単独)滑走コース6.4キロ
巨大も巨大。単独のスキー場としてはアメリカで最大のスキー場であり、スキーのメッカとして君臨している場所なのです。 |

これが全体図です。2005年Vail地図(巨大版)はココ |
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まず、麓にはSki villageが2つあり、そのそれぞれが数個のリフトをもってます。こっちはLionsheadというVailの西側のVillage。 |
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沢山の店があります。なんでもココで売ってます。Ski
outfitterがありますから、 |
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そこでスキー板とか、スノボとか必要なものをレンタルして |
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リフトチケットを購入したら、それで準備完了。スノボ派の凡人、今日はスノボです。 |
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駐車場に車とめてから、実に15分で滑るだけの状態になりました。
”アッという間だ...” |
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"ここにも3個リフトがあるけど、Vailの中心のVail
villageの方をちょっと見とくか..." |
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そこまではvillage間を行き来する無料のシャトル・バスが巡回してます。数分おきに来ますからこれは大変便利です。 |
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んでもって、中心であるVail villageに到着 |
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ここにもInformation centerありました。ここでVailのもっとも美しい、かつ素人でも滑れるコースを紹介してもらいました。 |
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ちょっとVail villageの様子を見てみましょう。 |
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川を渡ると |
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villageです。 |
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小奇麗な感じのする場所でスキー場に共通する味があります。どことなくお洒落ですね。 |
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そのお洒落というのが危険で |
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うっかり女の子と来ると出費がかかりそうな雰囲気だ、ということです。 |
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凡人旅行はソロに限る。笑 |
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でもってリフトにのって出発。実に広いゲレンデです。今まで見てきたのとは比べ物になりません。 |
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Vailの町がアッという間に小さくなってしまいました。 |
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場所、場所、本格的でボルグの場所があったり |
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ジャンプの場所があったりしました。時期が合えば、いろんな競技が行われてるんですね。ま、コースよりも醍醐味は |
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周囲の景色です。リフトが上がっていくにつれて、麓にいた時には全く見えなかった雪をかぶったロッキー山脈の連なる山々が目に入り、息を呑みました。
”こりゃ、凄い場所だ... 天気よくてよかったばい。” |
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ほんでもって、スノボ開始。もう、言うことなんもないです。 |
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あまりの景色にスノボどころじゃありませんでした。笑 |
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予定した場所へは、看板に従って移動していきます。ちなみに緑=素人(凡人はコレ)、青=中級、黒=玄人のためのコースです。これはアメリカであればどこもそういう認識で間違いないと思います。 |
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先に進んで下っていくと、 |
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ロッジがありました。トイレも、レストランもあって、休憩にはうってつけの場所なんでしょー。きっと。 |
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凡人はここから更に山の裏側に回りこんで行きましたが、 |
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コッチはコッチでまた絶景。
”こりゃ、スノボ楽しむのもやけど、景色だけでも十分だ...”
と感じました。実際に景色楽しみにSnowshoeで歩き回っている人も数人いました。その人たちは、スノーシューで歩いてはいましたが、背中にスノボの板をしょっていましたから、多分、スノーシューで歩いて登っていって滑り降りてくるのでしょう。
”んー、この人たちのスタイルこそ凡人の目指すものだ...”
そうです。リフト券を買わないでそういうスタイルで行けば、板さえあれば実質、スノボにお金のかかる部分はないのです。Snow
Fieldの楽しみ方を紹介したアメリカの雑誌を見ると、そういった世界、そういったスタイルが紹介されていますし。日本では山スキーとか言う風に呼ばれています。目的はスキー、スノボを楽しむこともですが周囲の冬の世界を満喫する為の手段なのです。それが究極までいきついた世界が三浦雄一の世界観でしょうか。ま、あそこまではできんばい。 |
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滑ってきたスキーコース、そして、これから滑り降りるスキーコース
どっちも凄く素晴らしい。素人の自分でも |
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空飛んでるかのような気分になれました。風になる時間、スキー場ではその気分が心を支配します。別のリフトに乗って更に奥へと入って行きます。 |
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もう、この辺は標高3000m超。麓からは手前の山に隠れて見えなかった世界です。 |
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今回の頂上です。3400m少々の場所です。頭カチ割れそうで、眩暈しました。明らかに高山病初期段階です。凡人、毎回ですが標高の高いところに来るとトタンに駄目になります。高山病は人それぞれ、それに強い人と弱い人とがいます。凡人は明らかに弱いです。
2005年の夏にはロッキー山脈最高峰のLongs Peak(4000mちょい)に登ることにしてますが、高所順応に相当の時間かけないと絶対にできないだろう、と感じました。ま、ロッキーには高所順応に使える山は星の数ほどありますからそれらを一個一個登っは下り、登っては下り... それを数回繰り返せばいいだけのことなんですけどね。 |
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スイスイと先へと滑っていくと |
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沢山の人たちが足を止めさせられる場所がありました。 |
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凄い場所でした。凡人、こういう世界を目にしたことありませんでした。雪をかぶった峰々が無限に地の果てまでいくつもいくつも連なってたのです。凡人、息が完全にあがっていたこともありましたが、この場所に座ってこの景色をボンヤリと長いこと眺めていました。実質的にはスノボしにきたというよりは、景色見に来た、といった感じといっていいくらいに... |
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そういった景色を体全体で感じながら |
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スーッと風になる... 自分を完全に忘れてしまうひと時です。自分が景色の一部になって流れていくかのような錯覚。 |
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この今まで見たこともない一面の銀世界を体全体で感じることができて |
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今回は本当に幸せでした。
"ありがとう、Vail" |
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こういった贅沢な景色をコロラドの子達は当然のものとして見て育っていくのです。まだ、小学校にも行く年齢でもない子達が一歩一歩、練習していって |
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やがて先生に連れられてゲレンデに立ち |
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そして独り立ちして滑っていくのですよ。凡人はこの頂上付近ではきつくてしょっちゅう休んでいましたが、その横を3-5歳と思われる子達に抜かれてばかりでした。笑。
このコロラドの子達はスキーの際にスキーのステッキを使いません。ボーゲンスタイルだけでスイスイ滑っていくのです。日本では絶対に見かけない光景です。こりゃ、この子達が大人になったら物凄いスキーヤーになることでしょう。間違いありません。
スキーがそこまでできなくてもいいので、凡人、コロラドに生まれたかったです。 |
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あふれる自然の美しさを至るところでに感じることのできるコロラドは本当に本当に凡人の一番大好きな州なのです。 |
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景色に目を奪われながら少しづつ少しづつ滑り降りてくるうちに日が暮れ始めました。 |
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”こりゃいかん。早くくだらなければ...”
と焦って大急ぎで最後の方は滑り降りました。 |
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途中、最高潮にスピードがのったときに一度、前のめりに大転倒。
”ウッ...”
あまりにも強烈に胸を雪面に打ちつけ、しばらく息ができなくなってしまったのです。焦りました、息ができなくなって
”俺はスキーコースで転倒死するのか...”
などと、馬鹿な恐怖に駆られてました。そのくらいに息ができなかったんです。(この後一ヶ月に渡って、左肩と右胸第4肋骨のちょうど真ん中のところが痛くて痛くて堪りませんでした。(これ以降、一ヶ月全て凡人行軍中止しました。そのくらい痛かったんです)きっと、左肩の脱臼、右第4肋骨骨折だったに違いないと思います。笑)しばらくして、ほぼ真っ暗な中、残り1キロほどのスキーコース歩いて帰りました。痛くてたまらんかったからです。暗くて足元がよく見えず、足を滑らせうち半分の500m程は仰向けに転んだ状態でズルズルと下のほうまで滑っていきました。
”雪山侮れじ”
かくして実に情けない形でそれを痛感しました。笑 |
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その状態で再度16時間運転。左肩かばいながらの運転は大変でした。 |
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更に悪いことに、ネブラスカのGrand Island以降〜Iowa
Cityまでの道中、ロッキー山脈でも見かけなかったくらいの物凄い大雪。除雪作業も全く追いついていない状態で、完璧な雪道でした。 |
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16時間の予定が、この日は20時間以上の時間をかけて徹夜での運転になりました。いろんな意味で必死でしたが、それでも寝ずに連続して運転したのは
”月曜の朝にはなんとしても研究室で普段どおり仕事をする。”
という、一貫したポリシーのためでした。これが守れないような遊びはやってはならないと心に決めていたからです。この運転、凡人が今まで経験したどんな運転よりもキツイ時間であったことはいうまでもありません。思い出します、タイヤ滑らせながら運転した後半10時間の悪夢を。 |