Backpackの凡人
Backpackを購入した後、初めての旅行でした。2004年、6月中旬のことです。
Backpackを手にしてからしか出来ない世界がスタートしました。
さて、第一回目のBackpackingでいくつかのことを教訓に更に装備を強化しました。
ジャジジャジャジャーン
これが浩二君の6月12日時点で揃えたBackpack一式です。新たに、バックパック(Keltyのコヨーテ)、雨合羽、紐、雨にも耐えるテント、水筒を購入しました。かなり揃えましたがまだ、全てそろったわけではありません。喜んでバックパックに詰め込んでみました。皆、全てバックパックに納まりました。でも、思いのほか一杯いっぱいです。食糧を入れない状況で12キロです。結構重いですが、背中にしょうとそうでもありません。購入前に自分の背中の形にピッタリ合うものを選びに選んだので思ったとおりピシャリあってます。バックパックが胸〜肩〜背中全体〜腰と満遍なく重さが分配されるようになっていてきつくないのです。しかし、それにしても一杯一杯になってしまいました。
問題点
C寝袋、マット系統がかなりの場所をとる。今回は、バックパックがあるわけですから食糧も全て持ち運んでいけます。前回のように買出しに行きたくても行けない状況に自らを追い込んで練習することにしました。途中で買出しにいける、と考えているうちは上達しないと考えたからです。
今回の練習場所としてミネソタ州北部を選びました。片道10時間の場所です。毎度の長距離運転。ミネソタ州には2つの大きな都市があって互いに隣接しています。ミネアポリスとセントポールです。2つあわせてツインcityと呼ばれたりします。 ちなみにこっちがミネアポリスで こっちがセントポールです。 ミネソタ州に入るとカヌーをしょっている車がとても増えてきました。中にはモータボートをひっぱってたりもします。
あっちでも...こっちでも... 船船船。沢山見かけます。高速道路もこの状態で皆走っています。実はこのミネソタ州にはこの州だけでも1000以上の湖があることが分かりました。
この州の人たちにとってカヌーは日常のレクリエーション道具なのです。ちなみにカヌーは店で5万円くらいから売られています。もっと安い物も沢山あるそうです。そんな値段なら場所さえあれば誰でも持てるもの、という感じです。行った先はボエジャーズ国立公園という場所です。ここはアメリカの国立公園としては唯一のWater parkです。といってもプールとかではありません。4つの湖とその上の百数十の島からなる公園なのです。公園を楽しむ手段としてはカヌー、カヤック、モーターボートのような船によるしかないのです。湖上に沢山の小さな島があるのですが何処も基本的には無人島で合計60箇所以上のキャンプサイトが準備されています。今回はこの島の上のキャンプサイトに行こうと考えました。 4つの湖うち最初はAsh riverという場所を選んだのですがそこのレンジャーさんにいわれました。
『今日は風がとても強いですヨ。風速30mくらいあります。船でキャンプに出かけるには...ちょっと危ないので余り薦めませんが...』
ガーン。Iowaからはるばる10時間運転して来たのに、キャンプサイトを目の前にして退散するのか...それはありえません。そこでプロの人に相談しました。カヌーでは危ないので風に強いカヤックがよかろうということでした。カヤックは初めてです。10ドル払って講習を1時間程受けてカヤックによるバックカントリーに出ることにしました。一旦湖に出れば水も食糧も自分で全て何とかするしかありません。全て自分でなんとか...という点は今回の目的にピッタリです。今回はカベトガマ湖という場所から出発して沖合い3キロほどの小さな島のキャンプサイトを狙うことにしました。カヤックは丸一日借りて、講習代も含めて55ドルでした。いろんな場所と比べれば安いもんです。カヤックにバックパックの中の荷物を載せなければなりません。当然、バックパックは大きすぎて直接は入らないので中身を一旦出してカヤックに積み込むことになりました。これだけの量をつめるのだろうか?そしてカヤックは水の上を本当に進めるのだろうか? と、そういう心配をしましたがそんな心配は杞憂であることが分かりました。カヤックのお店の人が言います。
『ああ、そんなに大きなバックパックじゃないね。それなら十分に載ってしまうよ。』
自分としては大きなバックパックを買ったつもりだったのに大きくないというのです。後で分かりましたが自分の買った奴は50L入るのですがアメリカのバックカントリー用のバックパックとしては小型な方でした。実際にカヤックの前後にはかなりのスペースがあって楽に荷物は乗りました。そして出発です。いやー快適でした。最初は強い風にあおられる湖面の波が怖かったのですが慣れると面白くて仕方ありません。陸上であれだけ重かった荷物も湖の上では重さすら感じないのです。いやはや、カヤックでのバックカントリーというのは楽ちんだ♪
仮にひっくり返ってもカヤック自体は沈まないし荷物は濡れない仕組みになっています。これも更に自分を安心させてくれます。ただし、水は凍えるほど冷たく10秒も入れておくとジンジンしてくるほどです。湖の上の浅い場所にはカモメが水中の岩に立っていて湖面の水で足を冷やしています。この写真のカモメはつまり湖に浮いているのではなくて水中の岩の上に立っているのです。なんともお気楽なもんです。余りちかずくとバタバタと飛んで逃げてしまいます。 そして目的の場所に到着しました。島の海岸は殆どが岩場でカヤックでの接岸はかなり難しいのですがこの島の一部には砂浜があって簡単に接岸できました。3キロのカヤッキングにかかった時間はおよそ1時間でした。ここはまさに無人島。小さな島で周囲500mくらいだと思います。殆どが木に覆われています。 木陰で風が穏やか、かつ雨が降ってもかなりよさそうな場所を選んでテントを張りました。今回初登場のテントです。初めて使う奴だったので30分ほど時間がかかってしまいましたがようやく完成です。このテント重さは3キロですが全て2重構造になっていて外側は完全に耐水構造です。雨もOK。頼りになる奴です。大きさは2人は眠れるだけのスペースがあります。 そして近くのFire placeで焚き火をはじめました。沢山の焚き火用の薪が見つかったのです。あっという間に火がともります。いかにもキャンプです。
この後食事作りましたが、今回もご飯がイマイチでした。他はよかったのですがどうもご飯は難しい。日本人、美味しいご飯なしでは満足できません。これからもこれは本当に大きな課題です。寒い場所でのご飯は難しい。そうこうしているうちにもう夕暮れです。先の船をつけた砂浜から綺麗な夕日が目の前に広がりました。いい場所です。 そして薪を燃やし続け焚火を楽しみました。5時間は燃え続けました。静かだった。カエルの合唱、それに虫の声、それだけの包まれた世界。風が強かったからか、まだ少し寒いくらいだからか蚊は殆どいませんでした。
火をぼんやり眺めながらすごす時間、本当に静かな静かな一人の世界。バックカントリーの世界にドップリ浸りこんでいるうちに、いつの間にか寝袋の中で眠ってました。翌朝、目が覚めると日は既に昇っていました。カヤックで少々疲れていたのでしょう。熟睡でした。いい朝です。思いのほか、この日の朝は風が弱くなっていて湖面が静かに広がっています。
『ジジジジジッジッジ』
鳥かな?と思って辺りを見回しました。
キョロキョロ。
でも木の上に方にも鳥の姿はみられません。なんだろ?と思ってよーく声のするほうを見ているとリスが自分の方を見て啼いていました。驚きました。Iowaでも沢山見かけますがリスは啼きません。でも此処のリスは激しく啼いてます。
『ご免、ご免。びっくりさせたんだね?ここはお前の縄張りかい?』そうして島から再度3キロ、カヤックをこいで、もと来た場所に戻ったのです。バックパックの中身だけで何もない場所で1日を過ごせることを初めて証明できました。自分が少しづつ揃えてきていた道具は全て役にたつ物であると同時にないと致命的になるものであることも感じました。
でも、Backpack中身ひとつだけでBack countryに出て行けることを確信できたこの旅は、Backpackの凡人の道をまい進する自分には格別の思いを残しました。
また、前回のロッキーの時と同じですが思いました。
『来てよかった』 と。