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2004年の秋の大移動です。記事書いている今、もう、何したか忘れかけています。怠け癖はいけませんね。今(2005年冬)、Iowaは氷点下10度以下、全てのやる気が失せています。凡人、すっかり冬眠状態です。一応、サイト更新しとくか...ってことでひとつ。
この大移動では秋のある週末、ユタ州、Salt
Lake Cityから北上し、ワイミング、アイダホ、モンタナへと進んみました。淡々と運転連続、途中、何箇所かによって2日半かけてのドライブとなりました。 |
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Salt Lakeは世界有数の塩湖です。アメリカ内陸、しかもロッキー山脈中に塩水の湖?っちゅう感じですが、それはこのあたり、ロッキー山脈がかつては海底にあり、隆起してできたことの証です。ロッキー、シエラネバダ等のアメリカ大陸を南北に走る巨大山脈は2つの大陸プレートが衝突してできたものなのです。 |
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Salt Lake Cityの東側(写真右)には小高い山が延々と続き、沢山のスキーゲレンデを抱いています。対してその西側(写真左)はだだっ広い平原のように見えるのですが、そこは西をシエラネバダ、東をロッキーに囲まれた超巨大な盆地で、そこには砂漠が広がっています。道路はそこを南北に走っていて |
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地図で見てもよく分かりませんでしたが |
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ロッキー山脈を縦断する形となる道路でした。 |
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ロッキー山脈とはよく言ったもので |
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岩、岩、岩
その連続でドライブは続きました。 |
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ユタ州からワイオミングに入り |
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最初行き着く場所は |
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Teton連峰で、ロッキー山脈中でも最も高い山のひとつを抱く場所で大変美しいところです。 |
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季節は秋
アメリカの紅葉ならぬ黄葉は |
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静かな針葉樹林の中にアスペンツリーがキラリと輝く世界です。 |
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日本の黄葉とはどこか趣が違います。 |
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ロッキー山中にはこいつ、鹿(エルク)が実に沢山いました。 |
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そういった場所を貫くハイウェイは途中、途中に小さな村を従えています。村というより、ガソリンスタンド+ハンバーガー屋さん程度ものです。が、これでもあるだけまし。ないところでは、本当にこのクラスのものですらありません。 |
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Interstate(ハイウェイ)をおりると何処でもこんな感じの場所なんです。アメリカはこういう場所が実に多い国です。もちろん、NYやら、Los
Angelesやらのような都市もありますが、それは広いアメリカの中で見れば例外的な場所であって90%以上は写真のような場所といえます。 |
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ハイウェイを運転していると日本では見かけないものをチョクチョク見かけますので紹介してみましょうか。
これは家です。家一軒を丸ごとトレーラーで運んでいます。秋の今、数は少なかったですが、7月上旬、一年のうちで人の移動のもっとも多い時期には、この手の移動光景はアッチコッチで見かけます。ダイナミックですよね。日本では、流石に家ごと移動なんてありえません。たまーに、事故起こしてこの状態で路肩で大破してひっくり返ったりしています。 |
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ハイウェイでつきものが道路工事です。特に夏場多くて困ります。
最初、この手の看板で『右に寄れ』という感じで看板が出ます。このようにひし形の看板はこの手の注意をしめす看板だけですから、ひし形看板が出たらとりあえず速度を落とすのがアメリカ運転の常識です。ま、速度落とすといっても、時速120キロを80キロに落とす程度のものですが問題は工事区間のその距離です。 |
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このように道幅が狭くなり初めてから、やがて |
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車一台だけ通れるくらいの幅になります。追い越しなんかできなくなるわけです。写真のこの場所では、路肩をチンタラと走ることとなりますが、この状態が数十キロくらい続くのです。とにかく工事区間が長いんです。この無意味に長い工事には毎回ですが閉口させられます。しかし、このような工事の甲斐あって工事中を除けば道路の状態はとてもいいことが殆どで日本の高速道路とは比べ物にならないくらい運転はしやすいと思います。 |
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レストエリア(HWYパーキング)は高速道路途中にたまーにあります。たいていが芝生の広がるこんな感じの場所にトイレがあってその前に車を止めることとなります。
レストエリアについて一言いわせてもらえるならば、我がIowaのレストエリアが最も素晴らしい。綺麗さは当然として道路、天気情報が常時Weather
channelから紹介されているのに加えて、最近ではいくつかの場所ではワイレス・ネットワークが完備してます。もっともIowaなどという辺鄙な場所でワイアレス通信する奇特な人は殆どいないと思うのですが...それでも、携帯電話による通信で入手できる情報の比較的乏しいアメリカにあってはまあ役立ちます。 |
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それに、時として運がよければ?(悪ければかな?)竜巻を目の当たりにできます。本物のトルネードですね。特に、Iowa以南の中西部一帯のカンザスや、ミズーリ、イリノイ、オクラホマ、アーカンソーでしばしば見られます。今年は500以上発生しました。黒雲とともに竜巻が近づいてくる様子は、体験した人でないとわからない恐怖感があるようです。この非日常的な光景が想像力を刺激してできあがった大ベストセラーが「オズの魔法使い」。主人公、ドロシーは、カンザスの平原のとある農家で暮らしていましたが、ある日、サイクロン(トルネード)に巻き上げられて、魔法の国「オズ」に着地するというところから物語は始まりますね。
ちょっと話がそれてしまいました... 失礼 |
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んでもって、北上するとアイダホ州です。
我がIowaにとってなかなかのライバル州といっていいと思います。(勝手に凡人がそう思っているだけですが...)どうでもいいライバル関係なのですが、アイオワ、アイダホ、オハイオのこの3つは、90%くらいの人が頭の中でゴチャゴチャになってると思います。見分けつかん人が殆どでしょう。
地理の勉強、自分の国の勉強をする機会の殆どないアメリカ人にとっては、ましてやその3つが別のものであることを知った時、総じてみんな驚きます。笑 |
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この、ワイミング、アイダホの辺り、困ったことに運転していてもガソリンスタンド、ファーストフードですらあまりありませんでした。アイダホで運転していてとりわけ目についた場所はIdaho
fallsという町でした。滝がある場所なのでしょうか?運転途中のパクつく食事を手に入れにファーストフードに寄った後、情報は皆無でしたがちょっと街中を運転していると
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おお、なにやらありました。
何か分かりませんが塔やら、銅像やらが。 |
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更に、川があって |
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延々とその川には滝がありました。これがIdaho
Fallsに違いないと思います。 |
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この滝、実に延々と続いてました。人工的に作られたものとはいえ、少なくとも滝は1キロメートルまっすぐに続いています。とても静かで広々とした場所で憩いの場的雰囲気があふれてました。 |
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人に妙になれたリスが川岸にいましたが |
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滝のとこに延々とアヒル(カナダがんかな?)が並んでいたのは強烈な印象を残してます。冷たい水に足を浸してアヒルたちもご機嫌ってとこでしょうか。 |
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ま、作られたものとはいえ、ほんと静かな素敵な場所です。 |
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やがて日暮れ |
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アメリカのガソリンスタンドの素晴らしいところは24時間営業であるということです。どんなに辺鄙な場所であってもInterstate(ハイウェイ)沿いには少なくとも数百マイルおき(数百マイルおきでは意味ないかもしれんが)にはガソリンスタンドありますから、徹夜で運転してもガソリンの心配がない訳です。 |
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この秋の季節、アメリカはハロウィーン前で |
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スーパーマーケットではカボチャが山のように売ってありました。カボチャのお化けを各家で作るのです。このかぼちゃ、ミョーに硬く、料理等にはあまりむかないと思います。結局このカボチャ、ハロウィーンの際にパンプキン・パイ等に姿を変えるわけですが、パンプキン・パイってどーも凡人は駄目です。なんか、パイ生地にてんこ盛りのアンコを食べているような気分になります。甘いもの好きであれば問題ないかもしれませんが... コレだけの数のカボチャ、あっちこっちのスーパーマーケットで売っています。だというのに、売れてしまうというのですから驚きですね。Cultureとしてこういう風習を否定する気持ちはありませんが、アメリカ人っちゃー浪費が激しい。 |
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徹夜で運転、いつの間にか、とうとう最果てのモンタナ州に来ました。綺麗な朝焼けです。 |
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朝日にモンタナの大地もその姿を徐々に現してきます。 |
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おお、今日という一日のハジマリに
Thanks lord
あ、でもですね、凡人はキリスト教徒ではありません。高校時代、カトリック教の授業毎週ありましたが、毎週その時間は睡眠時間でした。それなのに97点(/100)という成績で、その意味でキリストっちゃーよか人やねぇ、という記憶しかのこっていません。 |
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モンタナは凄い場所ですよ。
デカイ
美しい
コレに尽きます。凡人は堪らなくこの州の美しさに惹かれましたね。大好きなアラスカやコロラドと比べても五分五分くらいで好きな州です。 |
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天気がいまひとつだった点が悔やまれましたが、それでもそこの運転は最高でした。 |
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途中、化石の博物館とかあったんですが時間ないのでパス。この場所、トリケラトプスと、ブロントサウルスの化石が沢山出てきた場所なのだそうです。今考えれば、ちょっとだけでも見ておくとよかったかな?トリケラトプスと、ブロントサウルスの化石なんて、自分の一生の中でもう見る機会はないでしょう。ちょっとだけ、後悔してます。
※この場所はBosemanというところなのですが2005年4月、驚くべき論文が科学雑誌"Science"にこの博物館から発表されました。世界で始めてチラノサウルスの生の組織が取り出されたのです。今後、ひょっとするとこの組織片から恐竜のDNAが抽出されるかもしれません。今のTransgeneの技術が今後より進歩すれば、それをもとに生きた恐竜が復活するかもしれません。まさにジュラシックパークの世界そのものです。
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それでも化石などに目もくれずに運転に執着してしまったのは、この場所の広大かつ牧歌的雰囲気に魅了されたからです。 |
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思ったのですが、この辺りの人は、些末ごとなんか気にもしないんじゃなかろうか?と |
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ちょっと運転しただけの凡人ですら |
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その場所の持つ雰囲気に心が洗われるのを感じました。 |
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効率とか、便利とか、そういった価値観が支配する現代社会にあって |
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この世界は変わることのない時間の流れがあるのを感じます。 |
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およそ200年前、人類史上でも恐らく最大のイノベーション産業革命を経験した後、世界は工業の時代へと突入しました。工業のパワーはヨーロッパを対外的に強くした反面でヨーロッパの人々の生活は激変したはずです。工業のもつ生産力は自然、貧富の差を生みます。人というのは便利なものを好みはしますが、一方で変化を好まない面を持ちあわせています。人によっては古式ゆかしい従来的なやり方を踏襲することに意義を感じますし、そういう一面は文化を形作っています。
産業革命に基づくヨーロッパの急変に疑問を感じた人達の一部は新大陸アメリカに渡り新天地で彼らがヨーロッパでやってきたのと同じやり方での生活を始めました。150年程前まで、この辺りはまだ完全に未開の土地で、農業、牧畜をやりたいという人に、土地をほぼ無料で分配していたからです。結果、どういう考えを持った人達がこの場所に集まったかは、考えるに容易です。 |
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彼らはヨーロッパの祖国でもっていた農業、牧畜の知識、技術でもってこの土地を自分のものとしていったでしょう。この辺りは事実、ドイツからの移民が多い場所として知られていて、結果、土地の名前もドイツっぽいものをしばしば見かけます。彼らはこの地を自分の新天地とし喜んで働いたに違いありません。この見渡す限り何もない大地に彼らは満足したことでしょう。この場所はそういう人達が集まった場所であり、そういった価値観をもって育った世代の人に育てられて次の世代の人達が育ち、今でも暮らしている筈です。Urban
orientedな人達はこういう場所には来ません。もともと考えが違うんです。
かくして、この場所は何処か懐かしいアメリカの心象、原風景を今でも残しています。それは変わることのない世界です。アメリカ大陸でも北に位置するロッキー山脈山麓のこの辺はアメリカ版、北の国からとでも言うべき光景を織り成しています。ここに住む人達が皆、田中邦衛のような感じの人であったとしても誰も疑問は持たないでしょう。 |
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アルプスの少女ハイジや、さだまさし北の国から、などを声に出して歌いながら(マジで窓開けて大声で歌ってました。笑)、この辺りをドライブしていたのは、目の前のこの景色にそういった想いが重なったからです。いや、書きながら熱くなってしまいました。 |
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またまた、話がズレました。。。
えー、基にもどすと、天気はすこぶる良くありません。 |
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でも、はるばる運転してきた自分は今更、引き返すつもりはありません。時に雲の中に突入したりして大変な悪天候もありましたがモンタナを突き進みました。 |
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天気悪いのに加えて困ったのがモンタナの道路です。
これはInterstateではありませんがハイウェイのひとつです。モンタナの道路はアメリカで一番 |
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グニャグニャ曲がってます。間違いない。明るいからいいのですが、この道路で真っ暗だったら分かりっこありません。コレだけの道なのに速度制限は75マイル(約120km)/Hrです。まったく冗談かと思いました。 |
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凡人号であるカローラなどではそんな速度だしてたら曲がれません。凡人はアメリカの大半の州を運転してきましたが、普通、表示された速度を守って走れば危ないと感じることはありません。しかし、ハッキリいえますが、このモンタナ州の速度表示はとんでもない。曲がれません、表示された速度で走っていたら。 |
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極めつけはInterstate-15(I-15)です。ロッキー山脈の大陸分水嶺を数回またぐという道路ですからある程度は仕方ないですが、曲がっている、狭い、制限速度が早すぎる... まるでI-15はサーキットコースですよ。写真くらいに曲がってても時速75マイル(120キロ)なんです。
後で分かりましたが、モンタナはかつてもっと過激な州でした。というのはコレだけのグニャグニャな道であるにもかかわらず、少し前までStateとして法定速度の上限なし∞だったんです(全米で法定速度の上限なしはモンタナだけだったそうです。今は75マイル/時です)。結果、モンタナ州は断トツの自動車事故死亡者数を誇ってきた(?)とのことでした。そこを運転した自分は『あんなグニャグニャのところで速度制限なしやったら、事故って当り前やん』、と思いました。モンタナ州内のロッキー越えをするI-15の部分は、今でもアメリカの走り屋の集まる憧れの聖地だそうです。 |
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とまあ、そんなことはさておき、モンタナの広大なこと、美しいことはかわりありません。速度を落としてゆっくり走っていても周りの美しい光景についつい目を奪われ事故りそうになります。
モンタナ州内でロッキー山脈は北に行けば行く程、その険しさ、美しさは増していきました。 |
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そこにあって牛たちはどこまでも牧歌的でした。 |
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運転途上、道路の彼方に黒いモノがうごめいているぞ?と思って進んでいくと牛の大群。ビックリです。 |
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少し前まで、ここはアメリカ版、北の国から♪そこには田中邦衛のような感じの人がいるに違いない、とか想像して運転していましたが見事に違いました。それは日本的価値観の枠にとらわれた凡人の勝手な先入観でもって想像した思い込みの世界でした。
本当のアメリカはこれですね。
Cow Boy
凡人すっかり感激してウワーと見とれてしまいました。カウボーイハット、投げ縄、メキシカンブーツ。ホンモンですよ。本物。
200年前の当時、この場所を手に入れようとした人達はNative
Americanであるインディアンと戦う必要があったのです。その歴史は彼ら独特のスタイルを生み出しCow
Boyというアメリカ独自の世界観を生んだんですね。これもまたアメリカなんですね。 |
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モーーウ
モーーーーーウ
カウボーイの後を牛は延々とついて歩いていました。本当に延々と。凡人は感激してしまい、車を道路わきに止めて牛の移動を見守っていました。牛たちは優しいですね。凡人がカメラ構えると牛たちは怖がって足を止め、あるものは逆走し、逃げ出したりしました。牛の集団はかなり大きく全部で数百頭はいたと思います。凡人の車の横をとおり過ぎるのに30分以上の時間がかかりました。それでも凡人、静かに見守っていました。 |
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始めてみたその姿に感激しながら走っていると、道路を歩く牛の集団とそれをコントロールするカウボーイはそれだけではなく、この辺では彼方此方に実に沢山いました。 |
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こっちでもカウボーイ |
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あっちでもカウボーイ
雪を抱くロッキーの山々を背景に彼らの姿は美しく凡人の心に残っています。
カウボーイ動画
1(最後の方で馬の上から本当に投げ輪を投げています)
2(3人で連携して牛誘導してます)
3(牛、牛、牛)
4(カウボーイの後を追う牛、凡人見て躊躇してます)
5(躊躇する牛を連れに来たカウボーイ)
6(凡人のことが怖いので走ってカウボーイを追いすがる牛)
7(再度、牛、牛、牛) |
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モーーウ
モーウ
モーーーーーウ
今でも、彼らの声が遥か彼方から聞こえてきたのを昨日のことのように鮮やかに思い出します。 |
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そしてモンタナ州の最果てに広がるのがGlacier
National Park。遂に到着しました。Backpackerの凡人憧れの地。ここはサイコーでしたヨ。また、別のとこでに紹介します。 |
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広いアメリカ
やっぱし知らないこと、知らない世界ばっかしです。 |