Backpackの凡人



目の前に広がる紅い大地  そこに生きる生命の息吹をここに

デナリの紹介をここでまとめてやっておきましょう。凄くだらだらと長いコンテンツですが前半でデナリのキャンプについて、後半でデナリの自然、特に沢山の動物について紹介します。前半はマニアックな内容。後半部の方が見て楽しい筈です。

公園は主に夏場楽しむ場所です。5月から公園自体は開きますがしばらくは白夜が続きます。9月中旬以降は氷点下で公園は閉鎖状態になります。デナリ国立公園は秋8月末〜9月がベストシーズンです。

・天気が安定しててマッキンリー眺望良
・ツンドラの紅葉が大地を紅く染める
・オーロラの季節の到来
・蚊の大群がいなくなる

などが、その主な理由です。2004年8月の末に訪れたその時のデナリ国立公園、特にその自然、特にそこにいきる生命の息吹をここでまとめて紹介しましょう。

写真はデナリ駅です。アンカレジから電車に揺られて6時間少々。駅自体は本当にガラーンとした場所です。ま、デナリに来る人はそこに”何かある”とは期待しないことです。何もないと思ってくるくらいで丁度良いでしょう。ま、自然だけはありますけどね。
デナリ国立公園の移動手段はバスと足が主体です。公園入り口ライリークリークは下の地図の右側、緑○のところで、公園際奥地であるカンティシュナ(地図左端橙色丸のところ)まで150キロ程の道路が一本だけ通っています。

さて、写真の場所はデナリ国立公園入り口のライリークリークにあるレンジャーステーションです。ここが全ての中心となります。レンジャーステーションにはバスツアー&キャンプ場予約カウンターとBackcountry専用カウンターがあります。バスツアー&キャンプ場予約カウンターはデナリスター(電車)の到着後、人でごった返し予約するための長蛇の列ができます。あらかじめ、キャンプを何処でしたいのか、あるいは園内の何処までバスで行きたいのかを明確にしておくべきです。でないと、途方にくれること間違いなしです。さもなくば、ツアーに参加するか、あらかじめ予約しておいてチケットだけココで受け取る形にすることです。

これはデナリ入り口のライリークリークのキャンプ場です。雨は降りそうでなかったのですがタープ張る練習をしました。
公園入り口の辺りは2004年現在、工事中でした。入り口そばにあるライリークリークキャンプ場(緑丸)予約をレンジャーステーションでして、予約していたその後5日分のワンダーレイクキャンプ場(青印)のPermitとバスチケットを取得しました。ワンダーレイクキャンプ場は実質的にはマッキンリー山を唯一眺望できる整備されたキャンプ場で28サイトしかありません。これ以外にこの公園内ではBackcountry permitを取得して好きな場所に自由にテント張って回ることもできます。

さもなくば、最奥地のカンティシュナにある4件の宿泊施設(3泊約15万円)を使うかということになります。マッキンリー見えなくてもいいということであれば他のキャンプ場とか、この場所、ライリークリーク周辺の公園外のホテルに宿泊する手もあります。問題はホテルはどこもとても高価だということです。凡人はどうせ行くならマッキンリー山を寝転んで見れる場所に行きたかった(=ワンダーレイクしか選択肢がない)のです。
2004年にBackpackingを時間かけて練習した理由は全てここにありました。Backpackingではトイレは野外(野○そキャー)にならざるを得ないはず、とイメージしますが、ここはキャンプ場、キチンとした水洗トイレも飲料水の出る水道もありました。凡人がイメージしていたのはもっともっとPrimitiveな世界でしたから、このキャンプ場はそれよりはるかに設備的に整っており、やや逆の意味で拍子抜けしました。

これがフード・ロッカー

これがフード・コンテナ
ちなみにこの場所、ライリークリークですらBear country=熊生息地です。ですから食料の臭いはとても危険です。食料は全てフードロッカーに入れなければなりません。テントに入ておけば、例えそれがBackpackの中に入っていても自殺行為です。熊は容易に臭いを嗅ぎつけます。
ちなみにBackcountry permitを取得して本格的に熊の危険のあるBackcountryに繰り出す場合には全ての食料をフード・コンテナという黒い鉄の容器に入れなければなりません。臭いをシャットアウトするためです。これも熊対策。フード・コンテナはライリークリークのレンジャーステーションでBackcountry permitを取得すると貸してくれます。
とりあえず、水道があるのをいいことに手もみで衣類の洗濯して吊るし、更にこれまで練習してきたガソリンコンロで料理開始。
あ、そうそう、そう言えばですね、上で紹介したフードロッカーの中にはドライフードとか、ホワイトガソリンとかプロパンガスとかが置いてありましたよ。先人が、自分で使い切ってしまえなかった分を、ここに残して行ってくれてる訳です。
このことはBackpackingを考えている人にとっては重要なポイントです。というのは、基本的に食料と燃料はアンカレジか、フェアバンクスのような大都市からそろえて持ってきておかなければならない、と普通は考える筈だからです。Backpackerであればデナリ国立公園に来て何かを購入しようと思っても”ない”、と普通は想像するはずです。そう、すべて自分で背負って持ってくることを前提とした世界ですから、背中にしょって持ってこなかったものは、手に入れようがないと思っておく必要があるはずなのです。それがBackpackingです。しかし、フードロッカーにそれがあるということはなくても困らないことを意味します。食料は自分で持ってきて常識ですが、燃料は途中でなくなる可能性がある訳で、その予備がある、ということはとても安心できます。凡人、それを恐れてかなり大きなタンクかってアンカレジから持ってきてましたが、そこまでは必要なかったということです。
また、飲料水のでる水道があることも大変助かります。さもなくば飲み水を毎回、煮沸またはChemical Tablet+フィルタで浄化しなければなりませんが、これは結構面倒なのです。技術的には自分でできることであっても、これをやる必要がなかったのはとても助かりました。時間が節約されるし、安心だからです。
という風で、このキャンプ場ではBackpackingで肝心要となる水と火(燃料)の心配がありませんでした。
手抜き料理の完成です。写真にできませんでしたが食べている際中、キツネがそばに来ました。キツネは時にアメリカの公園で鉢合わせますが、他の動物に比べると、あんまり人を怖がりませんね。
っちゅうか、キツネがきたということは、この臭いが呼び寄せたという意味であって熊じゃなくてよかった〜 デナリ侮れじと早速痛感しました。
あ、書きながら更に思い出しましたが、このライリークリークのキャンプ場は3つに分かれていてかなり大きく、Backpacker用のサイトはそのうち特定の場所のいくつかが指定されています。これが妙に解りにくいので気をつけるべきです。っちゅうか、よく説明してくれなきゃ、分からんです。凡人、最初テント張った場所はBackpacker用でなかった為に、テント2回張りなおしましたよ。かなり時間ロスして序盤から疲れました。
ま、そんな疲れもこのうどんで吹っ飛ばしたっちゅうところです。
デナリ国立公園。残念なことにとても曇っていました。これはどうしようもありませんでした。この年、とてもアラスカ全体が乾燥していて記録的に雨量が少なく、火事が発生しやすい状態だったのです。事実、フェアバンクス周辺で空前の大火事で森が燃えそれで曇っていたのです。天気は悪くなのですがこれには参りました。景色が全く見通しが利かないんです。太陽直接写真とってもこのとおり、逆光にもならず普通に写るくらいです。

ライリークリーク周辺は小高い山が連なっていてちょっとしたハイキングが楽しめるようにトレイルが彼方此方に整備されています。デナリは基本的には歩くための決まったルート=トレイルを作らない主義の公園です。公園の大半がツンドラの大地で覆われていて何処でも自由に歩きやすい環境であることも大きいですが、そういう世界は今は少ないのでとてもそのこと、つまり

”其処に歩く道はない”

ということはこの公園の際立ったひとつの特徴です。足跡すらない場所を歩くというのはなかなかできない経験です。そんな中で唯一、このライリークリーク周辺にだけトレイルが整備されているのです。公園内に入っていけばもはや其処に歩く為の特定の場所はありません=何処を歩いてもいいということです。
これは日の出間もない時間です。とても寒かったのを思い出します。気温は5度くらいです。寝袋は-15度くらいまで耐える奴使っていますから大丈夫な筈ですが、アラスカでのキャンプということでちょっと心配はしていました。凍え死ぬのだけは嫌だ、とそういうことです。ま、でもこの点で言えば以前、初めてやったロッキー山脈の遠征が今までで最も寒い世界でしたから、それに比べればなんということもありません。白い吐息に手を温めながら川岸まで下り、しばらく川とその上にそびえるもやに頂上の隠れた山をボンヤリと眺めていました。川はとても綺麗で静か。凡人の好む静かな世界、静かな時間です。
さて、この日、ワンダーレイクに行くことになってましたからBackpackの準備を整えてしまいました。時間があったのでこのライリー・クリークのキャンプ場入り口にある売店に行ってみました。おどろきました。できたてほやほやの新しい建物です。デナリ国立公園では
”ものはなにも売っていないし、買えない、何もない場所だ”
とBackpackerとしてのイメージで考えていたからです。全くそうではありませんでした。写真右手の建物はなんとコインランドリーで写真左手は売店です。
それぞれを見るとこんな感じです。こっちが先の写真の右手の建物の内部、コインランドリー
そして、こっちが先の写真左手の売店です。売店入り口には薪も売ってます。デナリでは数箇所焚き火を許可されたキャンプサイトもありますが多くの場所は焚き火禁止されています。でも、このライリークリーク・キャンプ場は焚き火OKなのですね。
その薪のむこう、人が立っている場所にはなんと電話もありましたし、ここには電気もついています。

”なんじゃ、こりゃ。コンビニと同じだぞ。これじゃ、普通の世界と変わらんやん。”

凡人は完全に頭でBackpackingの世界をイメージしてこの場所に来ていましたから、このあまりにもふつーな売店の景色にガックシしてしまったのです。もっと、遥かに何もない世界を期待してたのです。(でも色々あったのはこのライリークリークで本当に最後でした。デナリ内部に入ったら何もありません。電話も、電気も。)

ま、あまりにDevelopedでしたが、ちょっと売店の中も紹介してみましょう。
このとおり、めっちゃ、フツーの立派な売店といっていいでしょう。ま、何でも揃うというほどの品揃えは流石にありませんが、Backpackingということに特化した場合、ここで何でも手に入ります。Backpackingをデナリで考える時に参考になる情報をここで記載しておきましょう。

・衣類、防寒具、雨具売っている
・ドライフード一式売っている
・缶詰売ってる
・牛乳、卵売ってる
・肉類も売っている
・アイスクリームも売っている
・パン、ヨーグルトとかも売っている
・燃料(ホワイトガソリン、プロパンガス)も売っている

おい、これならワザワザIowaから食料全てと、アンカレジで燃料満タンにしてきておく必要は必ずしもなかったぞ?と思える状態でした。でも、やっぱし当然だろうけどどれもメッチャ高価です。Backpackingの準備をしてきた人には全く必要のない場所ですが、一応これだけのものがライリークリークに売っている、ということは知っておくに値します。今後、デナリの計画をする人がいればこのことは計画を練る上で非常に重要なポイントになります。簡単に言えば

”Backpacking”に最低限必要な食料を含む消耗品は全てここで揃う、ということです。

凡人愛用のBackpackはKeltyのコヨーテ 重さ20`少々
eBAYで69jでした。 感謝してます。
こいつが凡人をBackcountryに連れ出してくれました。

Camper's Bus キャンプする人専用バスを待っている人達
この時間、ほとんど全員、ワンダーレイク行く人達です。
当然、みんなBackpackerです。女性がとても多かったです。
ライリークリーク・キャンプ場の真ん前にバス停があります。バスはかなり朝早くから動き始めますが、ワンダーレイク行きのバスに関して言えば、早朝の2つだけが勝負といえます。凡人の行った時期の場合5:15amと6:00amにライリー・クリークを出発する奴がそうでした。
というのはライリー・クリークからワンダーレイクまでの道路の距離自体は150キロくらいなのですが、道路は未舗装で片道なんと10時間以上かかるからです。園内に食料は一切売っていません。昼ご飯は各自持参。午前5:15、6:00に出発しても到着は午後4時とか5時とかです。8月のこの時期、デナリの日没は10時過ぎですが、日が沈む前にワンダーレイクに到着してテントをはり、夕食を作ることを考えればそうゆとりもありません。ですから、ワンダーレイクにいく日には早朝からの出発は不可欠なのです。昼頃出発してたら到着は日没後になります。
バスは大きく分けて2種類あります。白い奴と緑色の奴です。

白い奴はワイルドライフツアーとか、カンティシュナ・ウィルダネス・トレイルといったような会社によって経営されているツアーバス。この白いバスは最初に乗ったら、それにずっと乗って園内を移動することになります。(白バスでは途中、乗り換えできません)日本からのツアー客の多くがコッチを使うことになる場合が多いです。

これがCamper's Busです。

Camper以外一般の方のための緑バス
対して、もうひとつの緑色の奴はデナリ公園によって運営されているバスで、コッチのほうが圧倒的にオススメです。というのも、緑色のバスは座席に空席があるかぎり、どの緑バスに乗り降りも自由なのです。結局、デナリ国立公園はこの緑バスで園内を自由に移動して、好きなところで降りてそこからBackpackingをして園内を楽しむのがもっとも便利なやり易い方法なのです。ことにこの緑バスは園内Camp場の予約を持っているBackpackerにとって条件がよく、Camper's Busとよばれるバス(写真左)をBackpackerだけの為に準備しています。写真右の一般バスはとても利用客が多く、中に乗る人はギュウギュウ詰めのこともあり快適ではありません。対して、Camper's Busには席にも余裕があります。
Camper's Busはバス後部に荷物をのせる広々したスペースがあります。Camper's Busを使う人はみんな荷物がとても大きいからです。当然ですよね、デナリ国立公園でキャンプする人は例外なく食料から、寝床、テントまで、全てを背中にしょうしか手段がないわけですから。ちなみに重さ20`少々の凡人のBackpackは全体で見ると小さい部類でした。自分よりもっと体格の小さな女の子ですら凡人の荷物より遥かにでっかい荷物しょっているのには仰天でした。
園内を唯一東西に貫く道路は未舗装で一般自家用車は途中までしか入れません。実質的にはデナリ国立公園内を見て回るにはバスを利用するしか手がないわけです。自然、このバスは大人気。上で乗り降り自由とか言いましたが、夏場のピークシーズンにはCamper's Busでない一般客用のバスはギュウギュウ詰め満席のことが多く、そうなると実質的には一旦乗ったら、それに乗っておかないと別の奴に乗りかえできないという状況が生じえます。その可能性ある限り怖くて誰も乗り換えて楽しもうとか思わないでしょう。この点で言えば、乗り降り自由であるというこの緑色シャトルバスのもつメリットを最大限に生かせるのは、このCamper's Busに限ります。実際に凡人はアッチコッチ歩き回りもしましたが、怠惰な一日をすごそうという日には単にバスを乗り換えてアッチコッチに移動して楽しむだけ、という楽しみ方もやりました。何回も乗りましたがことに朝一番にワンダーレイク(青○)側からライリークリーク(緑○)に向けて出発する奴は、朝一番である分、圧倒的に沢山の動物を見れて、大変素晴らしいです。
バスは延々と未舗装道路を走りますからタイヤはかなり頑丈です。触るとすぐに分かりますがガチガチに硬いタイヤです。三輪車のタイヤが空気とか入っていない、中身もゴムだけのものであるのと同じように、このタイヤもそうです。ですから未舗装ばっかし運転するにもかかわらずパンクする危険はありません。が、このことがバスの揺れにつながります。未舗装道路の上をガタガタと長時間の運転に揺られるのは結構つらいかもしれません。加えて、天気が悪く景色が見えない、マッキンリー山も見えない、などという状況であれば全くデナリ国立公園はつまらない、きつい場所という記憶だけが残るでしょう。周到に準備したBackpackerにとってはそれはあまり重要な要素ではないことですが、バスだけでちょっと中に入って見て回ろうという人には計画しにくい場所です。デナリはこの点で他の国立公園と比べてもかなり難易度の高い場所です。
さて、ともかくバスは未舗装道路を進みます。バスの座席について紹介ておきましょう

デナリ公園の中に入っていく場合、別の言い方をすればライリークリーク(緑○)からワンダーレイク(青○)側に向かう場合、バスの左側の方が景色が素晴らしいです。沢山の山を遠景に見渡すような感じになるからです。更に欲を言うならばその一番前の席、つまりこの写真で言う運転手さんの真後ろがBest Positionです。景色を一番広い範囲楽しむことができます。逆方向(デナリ公園から出る向き、青○→緑○)の場合には右側一番前、つまりこの写真のカウボーイハットかぶった人の座った場所がBest Positionです。
バスの座席はこの写真くらい人が少ない場合には問題になりませんが、ギュウギュウ詰め満席の場合には、より重要な意味を持ちます。良い席取るには以上を理解した上で早めにバス停に並んで待っておく、これしか手がありません。
ブロロロ
  ガタンゴトン
    ブゥーーーーーン


未舗装道路を入ってしばらくライリークリーク(緑○)周辺はタイガの森です。

タイガとは針葉樹林のことで園内最初あたりはタイガの深い森がうっそうと広がってるんです。このタイガがロッキー山脈のそれとかと比べて明らかに異なる点は一本一本の針葉樹が小さく丈が低いということです。それが整然と広がっている姿はちょっと他とは違った感じを与えてくれます。
そのタイガの向こうにアラスカらしい雪で削られてきた急峻な山が連座します。
8月末、季節は秋でアラスカの大地はこの短い秋、燃えあがります。タイガのあちこちで黄色いアスペンツリーが秋色をみせるのです。
10キロほど進むとそのタイガの森が終わり、ツンドラの世界へと入っていきます。ツンドラ、地衣類が台地を覆う世界です。妙な感覚ですが、森林限界点が地平線レベルにあるわけです。普通、森林限界点は山の山頂付近にありますが、このアラスカではそれが平地にあるのです。このこと、突然ツンドラの大地が広がる景色、はデナリの最もデナリらしい世界をなしています。デナリには”歩くための道がない”と先に言いましたが、言い換えれば何処もツンドラの草原なのであえて道を作らなくても歩き回れる、ということなのです。
さて、ツンドラの大地に入ってしばらくするとサルベージ・リバーという最初の川が登場します。これは凡人が最初にみた氷河から流れ出る水、灰色に混濁した水がつくる、浅く幾筋にも分かれた、グニャグニャと曲がった川なのですが、全くもって異様です。後に、この川はアラスカでは氷河のある場所の下流で何処にでもあることを理解しますが、最初見たときのインパクトはとても強かったです。

”なんじゃ、この川は?”

そんな感じなのです。
サルベージ・リバーのところ(黄色○)でレンジャーさんのチェックステーションがあります。この先は特別に許可を取った車しか入っていけない決まりになっています。
サルベージ・リバーは原始の地球を思わせるでしょう。異次元空間です。川といえば単なる川には違いないのですが、凡人には強烈な印象を残しています。広大なツンドラの大地と、そこに忽然と現れるこの手の川はアラスカの最もアラスカらしい景色として記憶に残っています。
この氷河から流れ出る川の中には一切の生命は証明されていません。サルベージ・リバーには魚はまったくいないのです。魚はおろか他の生命体もいないことが分かっています。
サルベージ・リバーにかかった橋の先には上り坂になっていて、どんどんとバスはそこを登っていきます
どんどん登る道はセブルー・パス(赤○)という場所に至ります。

このセブルー・パス一体はとても熊が多い場所、特にデナリでも最大のグリズリーが多く生息する熊の世界です。ですからある一定区間この辺りでだけはバスを降りることが禁止されています。それだけ熊が多いということなのです。それだけのことはあって、このセブルー・パスでバス降車禁止されている区間が終わってすぐのところで沢山の大きなカメラを持ったBackpackerが降りておきました。きっと、熊の写真撮りたいから、そういう場所で好んで降りるのでしょう。運転手さんはその人たちに

”Be careful”

と、本気で心配してました。人より遥かに巨大で比べ物にならないくらい走るのの早い熊です。侮れません。
やがて、道路はちょっとした高台に入っていきます。左手の方が広々とした雄大な光景を見渡す感じの場所になるのです。その時、バスの左側に座っていれば最高です。

”うわー、俺、空飛んでるみたい...”

バスの左側は切り立った崖になっていて遥か下でツンドラの大地をサルベージ・リバーが流れているのを一望のもとに収めることとなります。左側の崖はとても急で足元から下にスパッと切り立ったような感じになっていますから、バスの左側に座った人は、きっと空を飛んでいるかのような錯覚を覚えるでしょう。
そうして到着するのがPolycrome(ピンク○)です。

ここは凡人が後に最も記憶に残る旅を決行した思い出の場所。大好きです。
(Polycromeを含めて道中、数箇所にトイレがあります。)
この場所、足元はこのとおり、ガラガラの小さめの岩の集積です。これは氷河に長い時間侵食された名残です。モレーンとかいうんじゃないでしょうか?かつてこの場所が氷河の下にあった場所であることを物語っています。
ここは氷河期の色を残した場所なのです。荒涼とした世界。
サルベージ・リバーが怪しくその世界を流れています。
異様極まりない世界ですが、凡人はたまらなく惹かれました。Polycromeのもつこの独特の味わいに。
思い出します。
この五里霧中のPolycromeで方位磁石を使って氷河を探しながら歩いた20`少々の道のり。
様々な未知の世界が広がっていて、デナリのもっともデナリらしい雰囲気を満喫しました。数ある場所を歩き回った記憶の中でも、ここPolycromeは自分の意思を貫いて歩き続けたという点で、もっとも鮮明な記憶の残る場所です。一生の中でこういう時間をもてたことが有難い感じがします。なにもそんな...という感じかもしれませんが、凡人が凡人として輝いた一番の時間がそこにありました。

其処は私にとって、写真より、鮮明に心に残る世界なのです。
今思っても、よくもまあこんな世界の中を一人で出て行って歩き回ったものだ...
と閉口します。この霧の先に入っていったんですよ。怖いもの知らず。よくやりました。本当に。
このPolycromeの広大なツンドラを歩きに歩いて、出発点であったCamper's Busを降りた場所に無事戻ってきた時にとても嬉しかったです。Polycromeで上の写真のような河川敷+ツンドラの世界に入っていくには、この場所一箇所だけが其処に至る都合の良い場所です。ここ一箇所しかバス道路とツンドラ両方ををアクセスしやすいところはないのです。ポイントはこのポッカリと口をあけた巨大なマンホール。これが遥か数キロ先からでも望遠鏡で見えますから、これ目指してバス道路を探して戻ってくるのです。思い出します。10数`Polycrome奥地に入っていってそこから帰ってくる時に最初にこのマンホールを望遠鏡で見つけて喜んだ時のことを。これは怖い思いしてこの場所を旅していた凡人にしか分からない思い出深い場所です。
さて、道路は少しづつ上りながら先に進みます。ところで、この園内の唯一の未舗装道路は、バスが何台も何台も行き来する割には、比較的整備状態が良いといえます。シャリが敷き詰められているから少しはゴトゴトしますし、砂埃も立ちます。でも道路そのものの凸凹は比較的少なくて、道路そのものはオフロードといった整備不十分な雰囲気は全くありません。
それは、園内でのパークレンジャーさん達の絶え間ない整備努力の賜物です。途中で、何台かのショベルカーなどの作業車と出会います。毎日、毎日整備しているのではないでしょうか?アメリカの国立公園は何処もそうですがこの点、つまり、安全に自然を楽しめるような工夫と努力という点で大変な努力していると言えます。
道路はやがて園内道路で一番高度の高い場所に至ります。一番高度の高い場所と言ってもそこは山間の場所ではなく、広大な
アルパイン・ツンドラの世界です。こういう感じの景色はロッキー山脈に行くと典型的ですが普通は3000m越えた場所にしか広がっていません。ツンドラは針葉樹林も生えるることの厳しい場所の筈ですから寒い場所ということなのです。しかし、ここではそのアルパインツンドラが美しく雄大に無限に広がっています。アラスカらしいツンドラの景色です。まるでそれは箱庭セットのジオラマでも見ているかのような雰囲気です。
作られたような美しさ、とでも言いたくなるくらいのものです。

Simply beautiful
そんなBackcountryの世界に繰り出していくBackpackerの気持ち、分からなくもありません。
想像してみてください。




目の前に広がる広大なツンドラ
そこを歩くカリブーの群れ
すっかり人気もなくなり
完全に自然に取り巻かれます。

そこにぽつんとたたずんで
遥か彼方にそびえる山に向き合う私





Backpackerはそんな世界を欲する共通したところがあるんです。そんな世界に自分だけのテントを張って、その景色と雰囲気の両方を独り占めしたいという気持ちが。
ですから、背中に数十キロの荷物背負ってでも歩くのです。それがBackpackingなのだと思います。




(写真に見えるBackpacker達、わかりますか?)
さて、道路は遂にマッキンリー山が目の前にドカーンと見える場所に至ります。ストーニー・ヒルというアイルソン(紫○)直前の場所です。

ここはマッキンリー山が最も美しく見える場所のひとつとされています。が、晴れてたのに、ココからは凡人、曇った世界しかめにできませんでした。普通はこれだけ晴れていれば目も疑う美しさでマッキンリー山が目に飛び込んでくる筈なのですが、残念。北方の山火事からの煙で全く駄目でした。本当はこの写真の中心にドカーンと見えるはずでした。。。
やがて、デナリ国立公園でもっとも人気のある場所、アイルソン・ビジターセンター(紫○)に至ります。

ここにはレンジャーステーション、売店、バス案内所、トイレ、展望台、昼ごはん食べるテーブルとかがあります。あ、そうそう飲料水を手にすることのできる水道があることも特記すべき事柄でしょうか。
えー、中はこんな感じです。
左がレンジャーステーション
右が売店です。
レンジャーステーションからは周囲の山々は見えてましたが特になんとも思いませんでした。
普通はこの上に更に雪をかぶった山々が連座し、極め付けにマッキンリー山があるはずなのです。ま、マッキンリー山はなかなか目にできないとわかっていましたから仕方ないか。後に滞在中一回だけここからマッキンリー山を目にできました。それだけでもラッキーといったところでしょうか。
更にツンドラの世界をゴトゴトとバスで前進
アイルソンの先は熊の数が少なくなり、ムースが沢山いる場所です。この辺りは沢山の湖が点在し、マッキンリー山を遠望することができることからBackpackingでBackcountryに出て行くには好都合な場所です。
なかでも圧倒的に巨大な湖がワンダー・レイク(青○)です。

とても静かな場所でこの周囲には沢山のブルーベリーの群生があります。っちゅうか、右見てもブルーベリー、左見てもブルーベリーというくらいにブルーベリーだらけです。

ちなみに、アラスカの母とかいわれる、ジミーとシリアという2人の女性がいます。デナリが国立公園になる以前からこの場所を愛し、プロペラ機で乗り込み開拓してきた2人です。その2人は口をそろえます。

”ワンダーレイク越しに眺めるマッキンリー山が最高に美しい”

と。それを見たかったのですが滞在期間中、この場所から一度もマッキンリーは見えませんでした。煙と風向きが最悪だったのです。
ワンダーレイクは、かつて氷河が削った場所に水がたまったもののようです。この場所、春先数百頭のカリブーの群れが訪れることが知られています。カリブーの群れなんて北極圏のような感じですが、見てみたいものです。
そのワンダーレイクからちょっと登った場所にバス停があって、そこがワンダーレイク・キャンプ場(青○)です。

遂に到着しました。デナリでも絶大な人気のあるキャンプ場です。予約は早期に一杯になるので早くからの計画が必要です。思い出します。今回の旅は何も考えずにこのキャンプサイトを予約したところから全ては始まりました。予約した後でこの場所のことを調べるうちに

”Backpacking以外にこの場所では寝泊り、食事の手段はない”

ということを知りました。それで私はBackpackの凡人としての道を邁進しはじめたのです。その意味でこの場所が全ての出発点なのです。
辺りはツンドラと散在する針葉樹の木々が静かに広がるのみ。要するになーんにもありません。

 電話  ない
  電気  ない
風呂、シャワー  ない
 道路  ない
  ・・・・・・・・・・・

ないものをあげて言ったらキリがありません。何もありませんから。
あ、あるはずのマッキンリーの景色 これもありませんでした。本当はこの写真の場所にドカーンとジミーとシリアが愛した景色が広がる筈で、寝転んでそれを見れる場所なんですけど一回も見れませんでしたよ。。。
ま、ともかくも、そんな何にもない世界が今回の我が王国です。キャンプサイトは全部で28サイトで、各サイトの広さは5m×10mくらいで椅子つきテーブが一個だけあります。周囲は実にOpenで通常のキャンプサイトに想像する木々に囲まれたプライバシーなどはこの場所ではほぼ皆無といえます。要するにツンドラの大地+小さな木程度なのです。この28サイトのうちBackcountry Permitさえ持っていれば到着時に空きのある場所の何処にテント張っても構わないシステムです。Backcountry permitは各サイトの表札のような感じの場所に挟んでおく必要があります。
んでもって、あっという間にテント完成♪
約10分でここが我が家になりました。

ライリークリークで練習してきたタープはそれを張るための支えとなる木がなかったので結局はれませんでした。。。

”うー折角Iowaから持ってきたのに...”
あ、テント張って周囲を見渡すとこんな感じの場所ですよ。キャンプサイトとしてはどうでしょうか?非常に良いとは言い難いと思います。むしろOpen過ぎます。景色にしてもマッキンリー山が見えれば文句なしに絶景の場所ですが、この場所はそれがないとただ単に無限に広がるツンドラだけですから。マッキンリーが見えないと俄然この場所×でしょう。
ワンダーレイクのこのキャンプ場は夏場6〜8月上旬までは蚊の大群で知られています。どこかで見かけた記載は次のとおりです。

”何やら黒い雲が寄って来る、と思ってみていたら蚊の大群に取り巻かれた人だった...”

ところが、凡人の来た8月末は気温が朝晩はほぼ0℃近くまで下がる(=秋)こと、それからこの年、特別に乾燥していて蚊の子供、ボウフラ達には厳しい環境であったこと、火事の煙で蚊が寄りつかなかったこと等々の要因が重なって、全く蚊はいませんでした。これは顔ネットとか虫除けとか蚊取り線香準備してきていた凡人には予想外の好事でした。
ちなみにキャンサイトそばにこういったスペースがあります。屋根のついたテーブルがあります。ここは食事を作ったり食べたりするためのスペースです。この写真左手には飲料水のでる水道があります。シャワーはありません。また、ちょっと離れたところにはトイレもあります。といっても、これがこの場所にあるものの全てで後は全て自分でやらなければなりません。ちなみに写真中央は
食料他を格納するための場所、フードロッカーになっていて、毎回ロックして閉めるようになっています。この建物に入れておけば臭いが外には漏れないわけです。そう、これも熊対策です。ちなみに開けて中見てみると、
こんな感じです。棚があって各人がそれぞれの食料とかをここにしまいます。食料以外にも臭いのするもの、例えば石鹸とか歯磨き粉とか、そういった臭いのあるものも熊をひきつける危険のあるものですからココに入れておくことが薦められています。要するに臭いのするものは全部ココに入れておけということなのです。郷に入っては郷に従え。凡人はBackpackのすべてをココに入れておきました。その方がむしろ安全だし、何をやるのも簡単だからです。自分のキャンプサイトにはテントの他、マット、寝袋、スリッパ、タオル、ベアスプレー、ヘッドランプさえあれば夜中でも特に何にも困りませんから。
んでもって料理。人参、ジャガイモ、玉葱はアンカレジから一個づつ持ってきてました。肉の代わりにIowaからビニール密閉された日持ちすると思われる日本のソーセージもって行ってました。コトコトと煮込んで待つこと30分。

カレーの完成です♪

ご飯も気温の低い環境でも普通に炊くだけの技術を身につけていました。






















めっちゃ、ふつーに食事できました。最近はBackcountryにでても料理は日常と同じことができると確信しています。食材さえあれば鍋物なんかでも簡単にできます。ツンドラの大地を見つめながら静かにカレーをかみ締めました。

”あー、うめー、うめー”
その他、3泊4日ここにいた間に色んなものを作りました。シチュー、おにぎり、パスタ、ラーメン... Backpackの中に食材もってきすぎていて全食材のうち半分も使い切れませんでした。この旅の感じで分かりましたが、我がBackpackの中に満タンに食料いれれば2週間はいけると確信しました。
そして食後のデザートは、写真で見ても分かるとおりこの自分のキャンプサイト周囲全てを取り巻く
木々からちぎって集めた
天然のブルーベリー

毎食毎にに寝転んで天をボケーッと仰ぎながら、口にこのブルーベリーを放り込み

モグモグ、モグモグ

うめー、うめー

お気楽な時間でした。甘酸っぱい旬のブルーベリー忘れられません。本当に毎日食べました。

(写真はヘタを取り分けているところ。左はこれから取ろうという奴で右はヘタ取りおえた奴)

ベア・スプレーとベア・リング

殆ど役に立たなかった太陽電池パネル
このブルーベリーはデナリ国立公園内には無数にあり、熊の大好物です。熊はこれら(写真左)で退治です。ベア・スプレーとベア・リング。ベアスプレーは唐辛子入りらしく、10m以内と本当に熊が近寄った時だけ有効らしいです。ベアリングは靴に結び付けておく訳ですが、シャラン、シャランという音はとても優しいです。一説ではこれでは完璧には熊よけにならないので声を出して歩くのが一番効果的ということでした。
ちなみにBackpackingのグッズをついでに紹介。写真右は太陽電池パネル。日数がわずかだと電池も問題ありませんが1週間という長いBackpackingの際には充電も必要かも...と思って準備しました。ちなみにカンカン照り丸一日ですら充電は不十分で利用価値はゼロでした。買う意味のない道具とはこのことです。
もうひとつ、寒い場所で暖をとるのは寝袋です。米ウォルマートでなら夏場であれば寝袋なんか10ドル以下です。凡人もそういう安い奴を持っていたのですが、万が一、このワンダーレイクでの晩、とても寒い(氷点下)ものになったら、そんな安物では自分を守れないと思って高いお金出して買った奴です。
これ自体はアパラチア山脈のゲートCityである、ギャリントン・パークのとあるアウトドアショップで買いました。デナリに出向く直前最後の調整のBackpackingの際に買ったものです。氷点下15度までいけますが、本当でしょうか?試してないので分かりませんが、このデナリでの旅に関していえば朝晩の0度くらいの気温は全く問題になりませんでした。今では絶大な信頼を寄せています。

写真は夜中に自分のキャンプサイトのテーブルについた長椅子に置いた寝袋です。毎晩、オーロラ見ようと意地で起きてました。ジッとしているととても寒いので寝袋に入って顔だけ出して必死に起きて待っておく訳です。でなきゃ、いつオーロラが出るか分かりませんから。結局、このワンダーレイクでなオーロラは出現しませんでした。(後にGlenn Highwayのユーレカ・スプリングスで見ることができました)結局、マッキンリーの景色もオーロラも煙に邪魔されたわけです。火事による煙の状態はここワンダーレイクで最悪でした。そうそう、8月のこの時期、日没は10時半くらいでしたが、夜中12時くらいまで辺りは何となく明るかったです。ちなみに8月前半までは白夜状態でオーロラは見れません。
ちなみにこの方法、寝袋に入った素の状態で寝る場合、朝方までには撤退してテント内に戻らなければなりません。というのも、ここデナリは雨が降っていなくて乾燥している状態ですら
朝方、大量の朝露が降りるからです。
秋の朝露、朝方毎日ツンドラはとても幻想的な光景に見えました。願わくば、テントから見る、この景色の中心にマッキンリー山のあらんことを... とも思いましたが、今回はおあずけ、っちゅうよりマッキンリー山はそう簡単には目にできない山なんです。大体、月に2日くらいでしょうか。綺麗にマッキンリー山の全貌が見れるのは。
マッキンリー山以外の脇役の山なら少しだけ見える時間もありましたが、煙で景色全体が何処となく雲って殆ど雪山は見えない状態でした。
ちなみにキャンプ場裏手にあるワンダーレイクは朝方とても深い朝靄に覆われており、
静かなたたずまいで広がっていました。
白鳥や沢山の鴨達がそこで静かに泳いでいるのをボケーッと眺めてとても落ち着いた気持ちになるのでした。

水鳥達は凡人のことに気がつくと、ゆっくりゆっくり泳いでいって朝靄の中に姿を消しました。
ワンダーレイクを更に奥(橙色○)へと進んでいくと
カンティシュナというデナリ内部でバスで行き来できる最奥地へと至ります。

カンティシュナは厳密には国立公園外で個人の敷地です。そこはジニーーとシリアの2人が始めた世界です。アラスカの母と先に表現した2人です。2人のこの女性はこの場所、デナリが国立公園として整備されるもっと前にこの場所に訪れました。2人とも飛行機のパイロットで自家用飛行機を運転してはるばるアメリカ本土から飛来してきたのです。彼女達は飛行機で色んな世界を見てきた経験がありました。悪天の影響もあって28日間かけてようやくこの辺りに至り美しいツンドラの大地と、そこに生きる沢山の動物達、遥か彼方に聳え立つマッキンリー他の山々に堪らなく魅了されたのです。2人は初めて自家用セスナでここに飛来して目にしたこの場所、この世界を次のように表現しています。

“2人はおとぎの国へと迷い込んでいた”

完全にこの場所の持つ美しさに惚れたのです。遂に2人はこの何もない場所で生活を始めようと決心します。当時、この場所はまだ世界の誰も知らない未開の地。道路もありませんでした。カンティシュナ一帯は水の豊富な場所です。デナリの他の場所にも水はありますが、その多くは氷河から流れ出る灰色をした飲めない水、魚も何も全く住みついていないようなものです。
ところがカンティシュナはワンダーレイクに流れ込む美しい渓流をもつ小高い丘のような場所だったのです。水のあるこの場所を2人は買い取り、一生懸命開拓していきます。写真に見るような建物を作るまで彼女達は本当に苦労したそうですが、とても楽しかったといっています。好きでやっていることだったからです。苦労、そりゃすごかったでしょう。今でこそ、道路もあって飲める水もあるキャンプ場もあり、カンティシュナには普通のロッジもありますが、当時全部なかったんです。
飲み水、電気といった基本的なものもない広がる単なるツンドラの世界に”住みたい”と思ったのは、純粋に自然を愛する気持ちだけだと思います。掘っ立て小屋からこのカンティシュナを開発し始め、最初の丸太小屋を建てていた時、バックパック背負った人がフラリと立ち寄り、停めてあげたのが最初の客だったそうです。その後、その丸太小屋の評判は噂が噂を呼び大人気になったそうです。それが今のカンティシュナのロッジ群のはじまり、キャンプデナリ(これはロッジの名称)です。今ではキャンプデナリは3泊以上でしか泊まれず、3泊15万円くらいします。
シリアはもうお亡くなりになっていますが、当時、全米動物愛護団体の会長になって自然保護の重要さを説き続けました。ジニーは2004年現在、カンティシュナにいるそうです。デナリに開発の波が押し寄せた時代を切り抜け、意地で守り抜いたのは、National Park Serviceの人たち以上に彼女達の働きが大きかったそうです。デナリの自然に手が加わることが許せなかったのでしょう。
ちなみに今ではカンティシュナはすっかり商用化された場所で集客に余念がありません。カンティシュナは非常に高級な場所になってしまっています。(写真は遊覧飛行のセスナ機)
National Park Serviceの人たちは素のBackcountryを提供する公園として可能な限り手をつけないでいますので、相容れない関係になっているようです。実際にNational Park Serviceの人たちはカンティシュナのことをよくは思っていません。
ちなみにカンティシュナのロッジ群に泊まりはしなくてもここの売店には食料が売ってますし、飲み水もありますので、カンティシュナの周辺の渓流と針葉樹の森の一帯でBackcountry campingをするということであれば、他の場所に比べて楽にできます。本当のBackcountry campingをして歩く場合、水の確保はなかなか大変です。例えばツンドラの大地の水溜りの水をフィルターで濾して、更に煮沸まですれば普通に飲めるのは確かですが、なかなか勇気いりますよね。その苦労が、この場所カンティシュナやワンダーレイクのようなキャンプ場ではないわけです。
でも思い出します。Camper's Busの中で出会った本物の猛者のBackpacker達を。彼らは凡人なんかより遥かに本物で水もそうやって作り普通に飲み、食事も作ります。アイゼン、ピッケルまでBackpackにぶら下げていて、凡人のできなかった氷河クライミングをして楽しんだんだそうです。本物は違います。
さて、前半これまでの内容でデナリでキャンプする場合の具体的なイメージができるようにと考えて書いてきたつもりです。凡人のサイトではあまりこういう記載は避けていましたが、今後、Denaliにキャンプに行きたい、という人がいれば大いに情報としては役に立つはずです。National Park Serviceのホームページで紹介されている内容や、ガイドブック等でも想像はできますが、写真にかなう情報源はありませんから一応それつきで紹介してきたものです。内容はキャンプ場、あるいはBackcountryでキャンプする場合を念頭にして、その情報源になるべく書いてきたものですので、多くの人は興味の対象外のことだっただろうと思いますが、今後、ここデナリでキャンプをする人の一助になればこれに勝る喜びはないといったところです。かなり、一部の人だけに必要なマニアックな情報であったでしょう。

これ以降、後半部ではデナリの自然の姿、特にそこに生きる動物達を中心にデナリを紹介していきます。前半よりも少しは多くの人が楽しめる内容のはずです。
デナリ、凡人が訪れた時8月末には完全な秋まではもう少しでしたが、それでも
アッチコッチに色づいた世界は見事でした。
これがデナリの一帯を覆っていた紅いツンドラです。これが足元をびっしりと覆っています。煙で色がボケて見えたのが残念でしたが、紅い絨毯、そういう表現が適切だと思います。
アラスカの夏が短く涼しいくらいであることもあって、ツンドラには高山植物がアチコチに咲いています。ここは低地なんですけどね、寒いからです。雰囲気は秋色に混在した春、そんな感じでしょうか。
先に紹介したブルーベリー以外にも沢山の草花が沢山の実をつけていました。豊かな実りの秋としての一面です。
また別の場所では綿毛をつけた種が一面を覆い夕日で黄金色に輝いていました。これは光り輝く絨毯という感じでした。風が吹くと一斉にフワフワと綿帽子を持ったこれらの種は一斉に空中に舞い上がります。あまりに美しくて、俺は夢でも見てるのか?と思いました。


















また別のところでは紅葉の色がこれまた全く違っていて驚異的真っ白さ。葉、茎まで全てが純白です。これはちょっと他ではお目にかかれん姿です。これがアチコチにあるのです。結局、黄色、赤、白などさまざまな色が場所毎に広がっているのです。
そんな秋色の世界を、Camper's Busで進んでいると運転手さんが目ざとく色んな動物を見つけて教えてくれます。

”お、アッチの方を見てごらん”
豆のように小さく見えていたのは狼

狼はとても警戒感が強く普通は見ることはできません。この旅では合計6匹見かけました。一度は川原で4匹まとめてみました。2匹の大きな狼、多分、夫と妻。そして2匹の小さな狼、たぶんその子供が川原でじゃれていたのです。大きな一匹は子供がじゃれてまとわりつくのを相手し、もう一匹の大きな奴は完全に昼寝していました。

運転手さん ”遊んでやっているのはお母さんだろうね。寝転んでいるのは父親じゃないかな?”

客 ”何で分かるの?”

運転手さん ”ま、人でもそんなもんだろう”

といって笑を誘っていました。
これも狼です。バスの前をテクテクと散歩してました。まるでデナリでは犬のようです。ちなみにデナリ国立公園では狼は見かけましたが、犬は見かけませんでした。笑
一度でいいから狼の遠吠えを聞いてみたいものです。本当に耳にしてしまうと怖いんでしょうけどね。
デナリ公園には沢山の鳥もいます。
アッチコッチで集団を作って飛び回ってる奴らもいますが
一匹で悠然と飛び回る輩もいます。白頭鷲他の鷲たちです。白頭鷲はデナリには沢山います。アラスカに最も沢山いるのです。
Backcountryに出たときにしょっちゅう遭遇して凡人を驚かせたのは雷鳥達です。彼らは飛ぶのはそれほど得意ではないのだと思います。彼らはいつも地面をゴソゴソの歩き回っていますね。鳩よりもっと歩いてばかりいます。この時期、まだまだ茶色してますが、冬には毛の色ががラッと変わって真っ白になります。進化の過程で外敵から身を守る為に身につけた技術、”擬態”です。左の写真のうち、上の2枚では何処にいるか分からないでしょう。冬は冬でまた雪にとけこんで何処にいるか分かりません。
雷鳥はアラスカのState Birdです。
デナリは広大なツンドラもですが
険しい山が実に多い世界です。日本で見かける山のように木に覆われているということはありません。せいぜい少々の地衣類が表面をおおっているか、
あるいはそれすらもない、むき出しの地表面の鋭い盛り上がりばかりです。冬は完全に雪に覆われてしまい、その雪の重みで削られるのです。ですからガリガリの表面してます。巨視的には山らしい山に見えます。これらの山を見てしまうと、なだらかな普通見かける山は山らしく感じられなくなるくらいに、アラスカの山は”山”という雰囲気を持っています。
これらの山、パッと見小さく感じてしまうのが問題で
身の程知らずの凡人は木がないから登りやすいだろう、と思って登ってしまいます。というのは日本の山のように木々で覆われていれば山道がなければとても切り開いては登っていけないでしょうが、アラスカのこれらの山はむき出しの土、岩でどこでも登っていくのは自由なのです。最初はなだらかですから、平地の延長でついつい登っていってしまいますが、とちゅうから足場は崩れやすくとんでもなく急になります。登りやすそうに見えますが実際にはきちんと準備していないととても登るのは無理です。凡人がPolycromeで山々に抱かれた氷河をめざして突き進み危ない目にあったのはいい例です。
Backcountryに一人ででていってるのだから身の程知らずではホントに死んでしまいます。
ちなみにそんな凡人など受け付けない山には、そういう場所だからこそ好き好んで生きる動物達がいます。
ズームアップしても白いゴマのようにしか見えません。
同じように別の場所にもいますが、
やっぱり白いゴマです。
彼らはマウンテンゴートです。本当にとんでもない絶壁を好んで生活しています。
羊の類は人畜無害な優しい動物達ですから、肉食の外敵から身を守る為にはこういう場所を選ぶ必要があったのでしょう。ちなみに、マウンテンゴートの子供、馬同様に生まれてすぐに立ち上がるだけではなく同じような急斜面を歩くのだそうです。動物の進化っちゃー、凄いもんですね。
同じように急斜面の絶壁を好む奴らに、北極地リスがいます。彼らの多くはツンドラの大地に住んでいて背伸びして辺りをうかがっています。ツンドラの広がりの中で背伸びするこいつ等の姿はアラスカの典型だと感じます。こいつら、ツンドラの大地以外にも
こういった感じの、マウンテンゴートが住んでいたのと同じような、とんでもない絶壁を好んで住んでいます。似たようなライフスタイルを好む別の奴としてマーモットもいました。
共通するのは彼らは全員とても穏やかな性格だということです。絶壁にすんでいる動物に肉食動物は殆どいません。ヒマラヤのユキヒョウとかくらいではないでしょうか?
彼らはその優しい性格からは想像もできない場所で暮らしてるのです。
アイルソン(紫○)の先、〜ワンダーレイク(青○)の間には沢山の湖があると上で紹介しました。

デナリ全体を見渡した時にこの辺りは熊も少ない場所です。熊が少ないのをいいことに、その辺りでは別の奴らが沢山います。
かなり遠目にみた写真でピンボケも甚だしいですが、写真はムース達です。
ムース達は実に巨大です。
遠目にはその巨大さを実感できませんが
彼らはめっちゃデカイ。

こいつらはなかなかアメリカ本土では目にできません。散々アメリカめぐって凡人はIsle Royale国立公園で何匹か見かけることができただけです。が、デナリには本当に沢山いて10匹以上は見かけました。ムースを見るコツは先にも書きましたが朝一番のワンダーレイク発、ライリー・クリーク(公園入り口)行きのバスに乗ることです。朝一番のバスでワンダーレイク〜アイルソンの間で沢山見かけるでしょう。日中彼らを見つけるのは難しいことです。
彼らは背丈2m、身体の前後長さ4mを超えます。鹿の科に属しますが世界最大の鹿です。頭に生えた角は毎年一回抜けては生える、を繰り返します。ですがその角たるや超巨大で
本当に大きな角は幅2m超にもなることが知られてます。想像するよりも遥かにでかく、見るとその迫力に圧倒されるでしょう。大きさとしては、まるで象という感じで歩く足音は近くで聞けば

ズドン、ズドン、ズーン、ズーン

といった感じでまるで地鳴りです。ですから面と向き合うとかなり怖いのです。
朝方、ムースの沢山集まる湖に別の奴らも見かけました。彼らは湖を動く黒い影
一体、こいつら何者でしょうか?
彼らは夜行性で見かけるのは難しいのですが、デナリの湖にはとても沢山住んでいます。
ビーバーなんですね。ビーバー達も朝一番のワンダーレイク発のバスに乗れば湖に沢山見かけます。小さくしかみえないので、ゴミかな?と思っているとスイスイ動くのです。時に顔上げて息継ぎしますから彼らだとわかります。ワンダーレイクで至近距離で見かけたりしましたが彼らはとても泳ぐのが上手です。
さて、場所をもっと入り口の方に戻って見ましょう。バスでサルベージ・リバーとかを超えて言った先は山間、高原に入っていく上でといいました。
その場所のひとつがセブルー・パスです。セブルー・パスは熊の聖地でバスの客も降車禁止されている唯一の区間です。
熊の中でも巨大で人を襲うこともあるのは、この茶色い熊グリズリーです。大きな奴は体調2.5m体重500キロを超えます。
これはグリズリーの家族でしょう。
一匹寝ている奴がいましたがバスの運転手さんは

”あの怠け者はお父さんに違いない”

と、ここでも同じようなこと言ってました。
彼らはこの時期、冬の冬眠に向けて忙しく食べ続けてました。彼らは典型的な雑食動物です。北極地リスなどの肉も食べるそうですがそれは例外的であって90%程は植物を食べているそうな。木の実が特に好きで、この時期は其処ら彼処にあるブルーベリーをムシャムシャと食べているのだそうです。彼らは頭よく、ひとつの木のブルーベリーを全部は食べないそうな。一部食べて別の木の奴をまた食べる。知ってるんです、種は子孫を残す手段だと。また、彼らは時に土を掘り返したりもしていますがそれは木の根を食べるのだそうです。木の実だけでなく、多彩なものを食べる順応能力こそが彼らの真骨頂で、だからこそ彼ら熊は今、動物界で地球上で最も広く分布できている肉食する動物でいられたのです。
彼らは地衣類の支配するこの場所が
真っ赤に燃え上がる時が





















最も豊かな実りの時期であり



















長い冬の準備の季節であることを感じているに違いありません。
きっと彼ら熊達も、この季節が
大好きであるに違いないと思います。
そのことは彼らの姿を見れば分かります。
一心不乱、無我夢中で食べまくる彼らに人になんか構っている暇なんかないのでしょう。
人に構っている時間があったら、この辺り一面に生い茂った木々の合い間に見る
ブルーベリー食べとこうと、そう思ってるでしょう。ブルーベリーはデナリの大地がはぐくむ最も豊かな栄養源のひとつなのです。

そんな風ですから、デナリには沢山の熊がいるのにBackcountryに出てもあまり人を襲うことはありません。熊は熊でワザワザ人と喧嘩しなくても、当たり其処らに食べ物がありますから穏便なのです。こういうわけでデナリは熊の数の割に熊の事故は少ない場所です。
が、しかし、だからといって熊に襲われたりということが皆無ということではありません。この熊達を見てください。
母親熊と子熊が一緒に河原を歩いています。
親にとって子供が可愛くて堪らないのは人のみならずどの動物にも共通する感情です。母親一匹であれば何も問題が生じないことが殆どなのですが、子供がいる時には母親は子供を守るために必死になるそうです。ですから、子供と一緒にいる母親は最も危険と考えるべきなのだそうです。
確かに、親でない通りがかりでチョイと見かけただけの凡人にも、この子熊達が母親をチョコチョコと走って追いかける、いたいけな姿はとても可愛らしいものでした。

















ましてやこの母親にとってこの子熊達はいかばかりか大切でいとおしい存在なのでしょうか。親子っちゃ、美しい絆もってるのですよ。
この広い河原を歩く彼らの姿

凡人にとってデナリの心象です。
熊より、ムースより、狼より沢山見かけるのがこいつら
カリブーです。いわゆる本物のトナカイですな。こいつらは本当に沢山います。彼らはムースや熊のように危険でもないので結構近くまで寄って見ることができます。

というより、彼らはあんまり人を怖がらないのです。デナリは特に一切の狩猟が禁止されていますから彼らは人を怖いと感じる経験がないのでしょう。人を見かけると興味津々で後を追いかけてくることはしばしば経験します。凡人も10分ほど近くで楽しむ機会がありました。

猛者のBackpackerなどは奥地で出会ったトナカイと30分ほど一緒に歩くという経験したそうです。こんな言いかたしていました。
”最初は写真とっていたけど、彼らは振り払おうと思っても一定の距離をおいて俺らを追いかけて来るんだよ。おい、人がいるぜ見てみろよって、彼らはヒトの俺らをものめずらしい目で見てるんだよ。
No more cariboo. もうトナカイは沢山だ”




















子供のカリブーはともかく、彼らが大人になった時の姿。特に見上げるほどの角は威風堂々としています。
沢山のトナカイたちはデナリが北極圏に近い場所であることを実感させてくれます。
これらの動物達はバスの中から見て楽しむのです。どの人達もかなり本格的なバズーカ砲を思わせるカメラを携えていました。デナリ国立公園の被写体は圧倒的に動物であることが多く、望遠が相当よくないと写真にはなりません。動物は沢山見かけるのですが距離が離れていて豆粒程度に史か見えず写真にできないことが殆どなのです。ですから巨大なバズーカ砲のようなレンズを装着して、どこかにいい被写体はいないものかとみんな目を光らせているのです。
そんな彼らは動物見かける毎にこんな感じで必死なんです。笑。これはバス乗客の少ないCamper's Busの中の光景です。乗客が少ないバス内でこの感じですから、しばしば満員となる一般客用のバスではとんでもない状況になっているに違いありません。デナリのみならずアラスカでは、客はアメリカ人以外が非常に多く、ヨーロッパ人とかは非常に多いです。プロのカメラマンが景色、動物を撮ろうとBackpackingしながら、Backcountryに繰り出している姿は時に見かけました。

こんな風で凡人なんかはこの中では全くのド素人カメラっ子でした。ま、もともと写真なんて大して気にせず、いつも”数うちあたる”で連写モードで撮りまくっていい奴が一枚でもあればそれで十分、という方針ですからね。ただ、写真の枚数でいえば凄まじいですよ。このアラスカの旅全体で6000枚近い枚数撮りました。笑。まさになーんも細かいこと考えず撮っておいて”数うちあたる”ちなみに撮った写真は小型のパソコンに逐次ためていきました。でなきゃ、そんなに沢山は撮れないんです。小さなBackpackなのにパソコンやら、充電太陽電池パネルやら場所をとるもの持ち歩くのにはとても苦労しました。もう、パソコンと充電太陽電池パネルは今後もって行きたくありません。
そんな感じで沢山写真撮りましたが、中でも最もPhotogenic、写真写りのいい奴らは凄い場所にいました。これは先に紹介したPolycromeです。
いました、いました。物好きにもこんな切り立った場所にいるのはそうです
ビッグホーン・シープです。彼らのことは子供の頃、シートン動物記でしばしば読んでいましたから真の彼らの姿をこんなにも間近で見れたのは幸運でしたし、嬉しかったです。

”うわー、本物や”

みたいな感じで感動しました。
彼らって本当に凛としていて気品があるんです。
とても物静かなゆっくりとした姿は物思いにふける哲学者風でした。
哲学者風とはいっても彼らは勇敢なハート持ってます。こんな場所、普通なら歩かんでしょ。ま、草食動物で大人しい彼らにとっては

”こんな安全な場所はない”

ということなんでしょうけど、それにしても本当に凄い場所をホイホイ歩きますね。いや、彼らの姿に感無量です。
しまいにゃ、究極のショータイム
このとおり、大岸壁での正真正銘の
命がけの決闘を見せてくれました。いやはや、いいもの見させてもらいました...
デナリは過去から現在まで、そして未来永劫、この美しい時を刻んでいきます。日常を離れた時間、世界がそこにはあります。


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